(映画パンフレット)『ゴンドラ』

ゴンドラ(初版)1ゴンドラ(初版)2

は初版、は2017年リバイバル版)

ゴンドラ(2017)1ゴンドラ(2017)2ゴンドラ3

 

 伊藤智生監督作品『ゴンドラ』(1988)。

・・昔からシネショップ、古書店などでパンフレットなどを見かけたりと映画の存在は知ってたが、内容もなにも分からないまま今回の30年目のリバイバル上映の機会に初鑑賞。そして自分でも思いもよらなかった鑑賞中にて何年かぶりの涙が流れたことあった秀作だった(自分の琴線にふれたのだろう)。

主演の少女かがりと青年良が、ジョバンニとカンパネルラを思わせた(あくまでも個人的感想・・)銀河鉄道への旅ならぬ下北半島への心象旅。実際に二人が(まるで映画「北北西に進路をとれ」での終盤、ケーリー・グラントとエバ・マリー・セイントがラシュモア山の4人の大統領像を降りていくくだりのように)仏が浦の岩々を歩くさまを観て今年は絶対に行こうかと思ったりと。また、老いていき体も不自由になった良の父親と挟まれる回想(特に子供の良が見つめる前で舟にカナヅチを振り下ろす勇ましい姿のシーンはたまらない)を観ると無意識に?涙がボロボロ出てきたりあった(現実での自分と少し重なったせいだった?)。しかし、なにが本編でびっくりしたかって、思わず「え!?このカット必要?」と(心の中で)突っ込んでしまった・・木内さんと佐々木さんの入浴シーン。唖然となったことも正直にひとこと。

・・上映後、2017年版のパンフを購入すると(初版の中身に加え新たなエピソードや写真など掲載されてたので)、劇場に来てた伊藤監督のサインをどうぞと云われたが、ちょっとこっ恥ずかしくそのまま帰宅した。

・・映画にしろ、小説にしろ、歌にしろ、ヒトには“この作品をつくるが為に~”と思わせる(運命を感じさせる)作品が数々あるが、自分が思う伊藤監督にとってもこの作品をつくることが定めだったのではないかと強く思った、本当に観てよかった作品だったなぁ。

 

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