(小説・エッセイ) 「古本めぐりはやめられない」

古本めぐり1

  岡崎武志著「古本めぐりはやめられない」(1998年)東京書院

・・古本ライターといえば岡崎さん。西部古書市などで度々お姿を見かけるが未だに恐れ多く声が掛けられない。棚の本を見る眼球が鋭くて怖い。

当然ながら過去ではNHKの週刊ブックレビューから、すずらん堂などと存在は前々から知っていたのだが岡崎さんの著作についてはごく最近になって読み始めたばかり。

親しみのある文章に”うんうん、あるある”と頷いたりと納得の連続で読み心地がいい。端的に云って面白い。勿論この本をはじめとして「古本でお散歩」「気まぐれ古書紀行」「読書の腕前」など読む。

こんなこと云うと失礼に思われるかもしれないが(決して上から目線ではない)、カバーの挿絵のような素朴さといい、人柄が滲み出てるように、やさしく指南あり、ルールの教授あり、愚痴あり、怒りの告白もあるが、とてもやさしい。

・・ちなみに岡崎さんの本を読んで作家の庄野潤三を知り、「夕べの雲」から始まって現在も何冊目かをちょっとづつ読んでる。この庄野作品も岡崎さんの作品に負けず劣らず文体がやさしい。中勘助の「銀の匙」を凌ぐほどかも・・?

なにしろ、とても読み心地がいい。

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