(映画パンフレット)『イカリエXB1』

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チェコ映画。スタニスワフ・レム原作「マゼラン星雲」を映画化、インドゥジヒ・ポラーク脚本、監督作品『イカリエXB1』(1963)

原題「Ikarie XB-1」

(出演)ズデニェク・シュチェパーネク、フランチシェク・スモリーク、ダナ・メドジツカー、イレナ・カチールコバー、ラドバン・ルカフスキー、

(音楽)ズデニェク・リシュカ

・・公開前の劇場予告編で初めて作品を知る。モノクロでアーティスティックでスタイリッシュでアヴァンギャルドな映像による影響を与えたと云われる「ソラリス」や「2001年~」などを思わされる哲学的映画を期待して観に行ったんだけど・・・

・・ちょっと退屈しちゃったかな~(途中で寝ちゃったり)。劇中でも「去年マリエンバート」のように大勢がクルクル踊ったりすのを観てもなにか催眠術にでもかけられているように観えたり。話の展開に起伏があまり無かったから?ん~、けっこう期待したぶん残念。いつかCSで放映されたらもう一回観るかも。

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・・あれから2年経って、マトリックスシリーズを観直し、『コンタクト』で再び余韻に浸り、ステープルドン『スターメイカー』を読み終わると急に、ふと、この『イカリエ』が頭によぎり、公開時に寝てしまったりして全然記憶に残ってなかったのをもう一度と観た。

率直なところ、はじめて劇場まで観に行った際は今思うとほとんど寝てたんじゃないかなと思ったくらいの初見感満載。しかも良かったなぁ。もう観ながら後年の映画にいろいろ影響を与えたであろう要素やカットが次から次へ(2001年は当然ながら、スタートレック、エイリアン、インターステラー、コンタクト、未知との遭遇など挙げたらキリないくらい)とでてきてクスリとしてしまう連発。なにが良かったって抽象的デザインの空間での陰影あるモノクロ映像がまず良い。そして初見時にも良いと思った笑みの絶えない親睦ダンスのシーンは宇宙空間とは思わせない中でのまるで夢の中のような模様。ラストでの未知との遭遇を思わせられるエンディングは原作どおりなのか判らないが、スターチャイルドから放射能まで戦争もないSF世界にアート感も感じられ、60年前の作品とはいえチープさもなく観るに堪えるどころか面白かったね。

・・観たのがステープルドンの「スターメイカー」を読み終わって間もないのもあってか、生命体を求めて宇宙の外側へと探求する設定からしてダブったことワクワクさせられたことなどいろいろ気持ち的にも今回あらためて観て上がったね。

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