(映画パンフレット)『クライマーズ・ハイ』

クライマーズ・ハイ1
クライマーズ・ハイ2

 

 横山秀夫同名原作を映画化、原田眞人監督作品『クライマーズ・ハイ』(2008)

 英題「The Climber’s High」

 (出演)堤真一、堺雅人、高嶋政宏、尾野真千子、他

・・群馬県御巣鷹山、日航機墜落事故から30年。事故当日、自分を含めた家族は東北の父方田舎への夏休み旅行でのちょうど目的地に着いた直後だったと今でも記憶する。祖父母の家に着くなり、なんだかロビーでテレビを観ながら親戚一同ざわついている。テレビではNHKだったか生中継で事故のようだと緊急放送してたのを後に徐々に分かってくる大事故前の模様をまだ子供だった自分なりに胸騒ぎしてたのを記憶。後年、いろいろな報道番組などで聞くボイスレコーダーや搭乗してた被害者たちの走り書き遺書などみるたび本当に心苦しい。

・・映画では、個人的見どころ(お気に入り)は俳優堺雅人さんと滝藤賢一さんによる鬼気せまる芝居だったかな。

・・同監督による「突撃せよ、あさま山荘」でも描かれたように今作品でも社内の人々によるけんけんぶりがメインで凄まじく見ごたえあったのだが・・上層部の幹部や罵声のやりとりは映画といえども観てて(生々しさとはいえ)不快感のみ観てて残ったって感じ。

・・現場の凄まじさ、残酷さ、凄惨さ、など残骸や死体ひとつ映されていなかったので、いくら取材陣が魂込めた報告書を綴っても観てるこちらはあまりピンとこず、なんだかキレイにかくされているようで映画といえども現場の凄まじさが感じられず・・、ちゃんと描いて欲しかったなぁ(「プライベート・ライアン」なみとは云わないまでも)。恐怖に震え上がるような凄惨な現場ということで・・これでこそ本来の事故現場といえるものではなかろうか・・?墜落原因がどうであれ、事故とは残酷なもの・・と、描いて欲しかった。

・・原田監督による実録モノとして『あさま山荘~』に続いての鑑賞だがやっぱり同じかんじに観えてしまい観終わってからの余韻もあまりなかった印象。

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