(映画パンフレット)『微熱少年』

  自身による原作同名小説を映画化。筒井ともみ脚本、松本隆、音楽、監督作品『微熱少年』(1987)

  英題「MOVIE SONGS」

 (出演)斉藤隆治 、西山由美 、広田恵子、関口誠人、細野晴臣、吉田拓郎、森山良子、岸谷五朗、財津和夫、米米CLUB、ベリーズ

・・安価で売られてたパンフ(普段あまりみかけない、もしかしたら希少となってる?)をみて、あぁそんな映画あったなぁと(たしかに公開当時主演が斉藤由貴さんの弟だと話題になってたような)、日頃の自分の趣向からだったら絶対にまず観ないだろう作品をタマには(食わず嫌いなく)観てみようかと購入しての鑑賞。

自分の趣向からでショウガナイのだが、直前に観た『砂の女』や『愛の亡霊』などの世界とはまるっきり違う軽~いライトな映画で(せりふ回しといいキツカッタなぁ)正直ストレスたまった。

ファーストカットの電話の着信音や(オープニングのレベッカの歌は良かったとして)のちの世界観からアニメの『ボビーに首ったけ』っぽいなぁ~などあったけど、なにしろ現実では云わないようなクサイ台詞や観ててこっちが恥ずかしくなるような登場人物たちの言動にどうでもいいよと思うのと同時に、いわばこれはアイドル映画だと、こういう映画もあるよね~と、とりあえず最後まで観た。

原作読んでないから詳しくはないが、これ、設定的にビートルズ来日の頃だから60年代でしょ、いろいろ映画館でのセットや公衆電話ボックスなどレトロな美術もあったけど、ただ、画面に映る人々たちの服装や髪型からみんな当時の今風に見えて全然時代感がわからない。だからか、観ながら同じノスタルジーを描いた大林監督の『青春デンデケ~』と比べてしまったりと。・・まぁ挙げてみればツッコミどころの多い個人的には趣味でない作品だったかな。

とはいえ、かといって、マイナス点だけだったかというとそうでもなかったね。良かったのは『会社物語』や『トカレフ』の西山由美(海)さんの初の々しい姿が久しぶりに観れたことと、あと、鑑賞後のパンフみるまえにエンドテロップでのキャストで(ベリーズ)と。え?!と、ベリーズってあのベリーズ?と、録画してた本篇を巻き戻してチョイ役らしきを探すとたしかに店から出てきた二人の女性の見覚えある姿があった。懐かしいぃと。ただ登場してたのは二人で三人いない(伊藤さんがいない)。残念だったけど幾十年ぶりにお見かけした嬉しさがあったなぁ。あの頃ラジオ番組を聴いてたりしてたもんなぁとすぐ後にyou tubeなどで懐かし映像やレコードなどついつい聴いたりした。

あとはシークエンスとして『それから』や『キッチン』で観たことのあるようなイメージ的な空飛ぶ列車のくだりで前後の流れとは違うスコアに車掌役での細野さんからして、これ、まるっきり『銀鉄』の世界じゃんと、或る意味サービスカット的なシークエンスは楽しめたかな。