(映画パンフレット)『ショーガール』

  ポール・バーホーベン監督作品『ショーガール』(1995)

  原題「Showgirls」

 (出演)エリザベス・バークレイ、カイル・マクラクラン、ジーナ・ガーション、他

 (音楽)デイヴ・スチュワート

モデル業界の裏側を描いた後年の『ネオン・デーモン』、バレイ界の『ブラック・スワン』に対しての、ショービジネス界を描いた作品ってとこかな。『フルメタル・ジャケット』要素もあったように感じたかな。

・・もぅ、女の世界のなかでの第三者的に見てても嫌だなぁ~の要素満載のいがみ合い、ののしり合い、掴み合い、わめき合い、蹴落とし合い、絡み合い。得るものもあれば失うものも出てくる、金や名声だけじゃない欲まみれの栄光と挫折。

悲しいかな、やっぱりどの業界であれ(枕営業)というものは付き物なのかね。

全編あまりにもあけっぴろげに、オープンに、ボカシ付きな脱ぎっぷりされると(ショーとして必要だったこともあるし)エロチックもなにも感じられない。麻痺じゃなくて普通に観てしまう(アフリカなどの裸族の人々をみる感覚というと例えもどうかだが)。

ラジー賞や興行的にも叩かれたらしいが、自分は退屈しなかったし、難解でもなく、全編ミュージカル映画を観るよりは全然楽しめたし、そんなに嫌じゃなかったけど・・やっぱり何と云っても(これは巷の感想と同意かな)主人公が可愛くない。設定だからしょうがないが、容姿というよりも、やること成すこと態度やクチが悪い(クリスタル役の『バウンド』出演のジーナ・ガーションの方が大人びて落ち着いててこちらの方が良かったね)。けっきょく最後まで観てて共感や同情もできない。「あぁ良かった」・・といったとこが全然無かったような。仲間のモリーの終盤のことも、あれは酷かった。