(書籍)(小説・エッセイ)(夢に関する本)『夢泥棒』

  赤瀬川原平著『睡眠博物誌 夢泥棒』(2004)新風舎文庫

 1964年に「模型千円札」をつくって警察の取り調べを受けたニセ札事件で騒がれ、1981年に「父が消えた」で第83回芥川賞受賞。一般書として4冊目に1975年に書かれたのがこの作品。

出版社からの依頼で見た夢を書いたり夢についてのエッセイをまとめた羨ましいような本書。

・・数はそんなにないけどトイレものから避妊具まで自分も過去に同じようなものをみたような共感できる作品もあったりなど・・あとはなかなかそう簡単にみることのできない苦労ぶりやどうでもいいようなつまらないものしか見られなかったというようなもどかしさまで面白く堪能。

挿し絵もいかにもガロ調な毒々しい感じでギュスターブ・ドレの絵を見てるようなアーティスティックにみえる諸所の挿絵に見入ってしまうね。