(映画パンフレット)『オオカミの家』

  チリ映画。クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャ監督作品ストップモーションアニメ『オオカミの家』(2018)

  原題「La Casa Lobo」

・・まずなにより実際現在名著「1984」を読み、世間ではジャニーズ問題がなにかリンクしてるような、そんなタイミングが個人的にはあるかなと。

 「コロニア・ディグニダ」

 『天使(ボカノウスキー監督)』や『ファンタスティック・プラネット』系とでもいうのか、個人的には悪夢的映画を期待して鑑賞・・退屈はしなかったが、なんか眠たかったなぁ(映画のせいじゃないと思うんだが、体調のせいだったのかな?)。率直思ったこと(鑑賞中、観ながら)は、これってリンチ監督の『ダムランド』みたいだなぁ~と。あとは、フランシス・ベイコンの絵が動いたらこんなこんな感じだろうなぁと。たしかに気持ちのいいもんじゃなかったし、グロテスクっちゃぁ~そうだけど、世間で称賛されるような、これまで観たことないような・・っていうほどでもなく、なんか過去にどっかで観たことあるような・・って、新鮮さが感じられなかったかな。

・・同時上映された『骨』の方が(とくにあの二人の顔の不気味さっていったら)グロテスクというより気持ち悪かったね。

(映画パンフレット)『湖のほとりで』

イタリア映画。ノルウェー出身ベストセラー作家のカリン・フォッスムの原作小説を映画化、アンドレア・モライヨーリ原案、監督作品『湖のほとりで』(2007)

原題「Se deg ikke tilbake!」

(出演)トニ・セルヴィッロ、ヴァレリア・ゴリノ、オメロ・アントヌッティ、

(音楽)テオ・テアルド

・・まず、自分にとってこの映画は古書店でのパンフレットをみての表紙デザインによるジャケ買いがキッカケ。ソローの「森の生活」や「思い出のマーニー」を思わせられる見るからにピースフルな湖畔(もしくは絵本「よあけ」なんかはまさに湖畔のイメージ的)での二人の人物の絵がまさに美術品のように額に飾っても違和感ないような、たぶん癒されるような静かな映画だろうなぁとパンフを先に買っての映画を鑑賞(たぶん自分好みのスピリチュアルも入ってる作品だろうなぁと期待しつつ)。

・・違ったね。

・・率直に良かったんだが、思ってたのと違うミステリー映画にそういう映画かぁ~と。あと、とにかく風光明媚な映画。

なんだろうな、イタリア版『ツインピークス』(被害者も或る意味ローラ・パーマーのよう)、『事件(大岡昇平)』、『落下の解剖学』みたいだなぁ~と。主演の老刑事もひたすら足でかせぐ「点と線」の鳥飼刑事や「砂の器」の今西刑事を思わせられる。

・・冒頭のシーンから不穏な感じで惹きつけられたんだが、いつの間にか、少女も出なくなったし、殺人の動機が(なにも殺すことないじゃないかと思わせられたほどの)薄いなと。じっさいの殺人のシーンもなく(回想がなく)、逆に本当だったのかな?とも思わせられることもあったりなど。

・・全般にショッキングな展開もなく比較的地味な作品だった印象だったが、やはりなにより舞台となった場所が(パンフの絵同様)一番印象に残ったかな。