(映画パンフレット)『人間の時間』

 キム・ギドク製作総指揮、脚本、監督作品『人間の時間』(2018)

 原題「Human, Space, Time and Human」

 (出演)藤井美菜 、チャン・グンソク 、アン・ソンギ、オダギリジョー、

・・自分にとっての鑑賞義務的監督(キム・ギドク)の新作として鑑賞。

・・いやぁ、なにかトンデモ映画を観ちゃったなぁって感じ。ギドク監督版「漂流教室」とでもいったとこかな。「悲夢」に続いてオダギリジョーさんの日本語と周りでの韓国語の普通に通じる会話劇再びだったし、「眠る男」以来か、アン・ソンギさんのしゃべらない役、「ひかりごけ」じゃないけど人肉食しなど監督節というか相変わらず炸裂といったとこかな。

ただこの映画を観て一番感じたのは(残念にも思ったこと)、2人の日本人役者さん含め全員の役者さんたちが輝いて見えなかったということかな(あくまで個人的感想)。役柄のせいもあったけど女優さんたちも奇麗に(可愛らしく)みえなくただひたすら観ながら(仕事とはいえ)可哀そうだなぁとなんだか思ったよね。

個人的に絶賛してるギドク監督作品『弓』のハン・ヨルムさん、『メビウス』のイ・ウヌさんなどずっと残る女優さんもいれば(たとえ話が面白くなくともヒロインがキレイであったりキュートに見えれば自然と何回か観たくなるもの)、残念ながらストーリーは面白くともあまり好ましく輝いて見れないと映画自体に魅力がなくなって観えてしまったりと。いろいろ出てくる。「悲夢」や元ミスコリア出演の「うつせみ」など良い映画だったなぁと思い返されるんだけど絶賛まではいかないんだよね。個人的趣向(好み)のせいもあってやっぱりヒロインだよね。

そう思うとこの映画においてのヒロインの(初めて知った)藤井さん、最初の登場シーンからてっきり山本美月さんかと思ったくらいの美女優さんだけど、劇中でのやること成すことが魅力なく可哀そうに見えてしまって映画の面白さもそれだけ薄れたりと・・。あくまでも個人の趣向なんだけどね。・・なんか手放しで絶賛できない作品のひとつになったかな。

・・オダギリさんもオダギリさんでギドク作品のなかでは(どちらの作品も)見栄えに乏しく観えてしまってなんか可哀そうに思っちゃったなぁ。こう捉えて観えたのは自分だけだろうか?