(映画パンフレット)『この子の七つのお祝いに』

 第一回横溝正史ミステリ大賞を受賞、斉藤澪の同名小説を映画化、増村保造脚本、監督作品『この子の七つのお祝いに』(1982)

 (出演)岩下志麻、 岸田今日子、根津甚八、杉浦直樹、辺見マリ、畑中葉子、中原ひとみ、芦田伸介、坂上二郎、

 (音楽)大野雄二

・・増村監督の遺作だが、自分としては初めて観た監督作だったかな。今思うにまさかこの作品から入ったとはね。

まだそれほど映画を観慣れてなかった頃のせいもあったし、しかも主演の岸田さんに対して(この映画観る前にはアニメ「ムーミン」の声だけで容姿はわからず、先にこの映画を観ての「砂の女」だったので違和感というか、何か恐ろしいイメージしか当時はなかったっけか。ましてやこの映画、何度もテレビで放映されてたが、どうしても真っ赤な血の印象が強くて『ときめきに死す』と同じく自分には観るにはちょっとばかし勇気がいる映画だったかな。勇気というのかなにかいやぁ~な(面白くないではなく)映画の印象がついてる。

展開というか忘れたころの登場しての昔を語る芦田伸介さんをみると(しかもなき父と娘と動揺も絡んだりも)清張作品の『球形の荒野』のような・・さらには、殺人の動機や方法なども同じく清張作品「喪失の儀礼」なども思えたりも。