(映画パンフレット)『ハウス・ジャック・ビルト』

 ラース・フォン・トリアー脚本、監督作品『ハウス・ジャック・ビルト』(2018)

 原題「The House That Jack Built」マザーグースの唄より引用

(出演)マット・ディロン、ブルーノ・ガンツ、ユマ・サーマン、他

 グレン・グールド、デビッドボウイ「フェイム」、神曲(ダンテ)、ジュリコ「メデューサ号の筏」、レイ・チャールズ「旅立てジャック」、

・・中盤までは観てて「ホントにやばいなぁ~」と思ったけど(怖いというより単に気持ち悪かった)、ガラリと変わったエピローグからエンドソングに至っては、なんか笑いが止まらなかったなぁ。ラストカットの落ちていくジャックがホントに監督が罪滅ぼしのように落ちていくように観えてしまって。これまでの懺悔や罪滅ぼしの映画だったのかな。

・・じっさい観てみて正直怖いと思ったことはなかった(どちらかと云えば気持ち悪い)のだけど、劇中チラリ映った同監督作の「メランコリア」のラストシーン(惑星の衝突)があったけど、やっぱり終末を感じさせるこちらの方が想像するだけでも怖ろしかったね。その日なかなか眠れないくらい映画のこと考えたりして嫌になったもんなぁ・・たかが作りごとの映画なのにね。

・・この機会にちょっとづつでも「神曲」(或る意味アストラルトリップを描いたと云われる)を読んでみようかと思ったも。

・・(後日として)・・本気で、今、ダンテの「神曲」を読んでいる。

・・それから・・、2020年となった現在、去年のことを思い返すとこの映画が一番自分にとって影響を受けたと実感。やはりと云うかつまりはこの映画の後半によるダンテの「神曲(地獄篇)」っぽい展開を観て影響され実際に「神曲」を読むようになったし(現在は天国篇)、その先にも小松左京原作から丹波哲郎の霊界の世界、個人的絶賛の「クラウドアトラス」に至るまで続々と影響を受け続けている。・・やっぱりこの映画を観るということもシナリオのひとつだったのかね?