(映画パンフレット)(ATG映画)『吶喊』

 岡田裕介製作、岡本喜八脚本、監督作品『吶喊』(1975)

 (出演)伊藤敏孝、岡田裕介、伊佐山ひろ子、高橋悦治、坂本九、

 (撮影)木村大作

 (音楽)佐藤勝

 「吶喊」・・敵陣に突入する際など士気を高めようと大声で叫びあげること。

 主演の千太と万次郎のコンビを観てると「隠し砦~」の二人や「スターウォーズ」のR2D2とC3Poのコンビなんかを思い起こさせるよね。岡田さんは製作もやられてたとあって役柄もおいしかったし、もう一方の主演の伊藤さんに関しては登場の時から(自分はてっきり)桜金造参加と思って観てたんだよなぁ。あとはやっぱりインパクトあったのには(タイトルみるまで正直判らなかった)冒頭と締めの登場の坂本九さん。柔らかい口調に最初女性かと思ったくらい。ここのカットを観るだけでも楽しめる。

ラストでの爆裂下での千太とテルのまぐわいはエロチックさよりもなにか神聖さを感じてしまったね。観てて全然下品でもなく清々しく感じたねぇ。人間にとっては本能であり欲望であり生きがいであり必要なことでもあるからね。・・ちなみにこのあいだ「タオコード」というこれまた性に関する日本人にとっての常識を覆されるような(或る意味目覚めさせられた)本をよんでから性行為という概念も変えさせられたものがあったり・・。

  ATG映画のなかでも比較的地味な作品のひとつかもしれないけど、けっこう面白い作品だよね。岡本監督作ならではの勢いも感じられるしね。