Posted on 5月 5, 2018
(小説・エッセイ)『竹田の子守唄』
藤田正著、『竹田の子守唄~名曲に隠された真実~』解放出版社。
・・自分にとってこの唄とは単に縁だったのだろうか、それとも導きということだったのだろうか・・。
映画においても小説においても音楽(歌)においても日常の生活を揺さぶるような衝動を受ける作品が突然と自分の前に現れたり(紹介されたり)することが時々あるもので、ここ現在、この名曲「竹田~」を頭のなかで再生されない、口ずさむことのない日はない・・そんな唄に出会ってしまった。
・・それはホントにふつうにいつもと変わらぬこと日々でのこと。たまたま点けたテレビでやってたクイズ番組での曲当て問題での懐かしの歌の問題で紙ふうせんさんの歌う「冬が来る前に」が流れる。歌う二人のことも歌じたいも初めて知った。問題では一番のみが流れたのだが、自分のツボにはまってしまった。その見かけた問題が終わるやいなや早速you tubeでみつけ何度も聴いた。さらにその紙ふうせんさんについて調べてみると、あの(こちらは前々から知ってた)有名なグループ赤い鳥のメンバーだったことを知る。学生だった頃など音楽の授業などで歌った合唱曲「翼をください」は今でもソラで歌えるほど体にしみこんでいるほどで、赤い鳥を知るやその本家の歌を聴こうと(聴いたのだが)、投稿されてるレコードのジャケットの写真がでててそれを見ると当時発売されたレコードでは「翼を~」はB面になってる。へぇ~と思いながらA面の歌をみると「竹田の子守唄」と・・。かすかに題名くらいは昔から聞き覚えがある程度で、かつ、あまり良いイメージは無かった。・・たしか放送禁止曲だったと聞いてたような・・というぐあい。まぁ、どんな歌なのかと一応聴いてみることに・・。
・・「冬が来る前に」のハマったツボとはまた違う衝撃。メロディーから歌詞からなにもかもが最近の歌謡曲とは大違い(元々歌謡曲は聴かない自分でもわかる特有さ)。古き昭和(大正?)を思わされる悲しくもなにか力強い生命歌(唄)。美輪(丸山)明宏さん唄う「ヨイトマケの唄」を知った時に匹敵する衝動。・・こんな(素晴らしい)唄があるとは(だったとは)まったく知らなかった。単に「良い唄だぁ~」ではとても済まされないような感覚。
・・後日、唄の背景を知りたく(こんなことはめったにないのだが)関連本などないかな?とネットで調べてみると、この本にたどりついた。
・・ここでその唄の背景となった本の感想云々よりも、その後、影響を受けたその唄のレコードを買い、この本を買い、今や連日外へ出る際などついつい鼻歌を歌ってしまう、そんなどっぷりと染まってしまってるしだいである(ふだん歌に興味のない自分が魅せられてしまった)。別の(ブログでの)記述した際に挙げた「真夜中のギター」といいあらためて60年代70年代には名曲が多いなと感心させられる。
・・(補記として)・・先日鑑賞した映画「さすらいのレコードコレクター」での劇中、主人公がポツリとロックは音楽のXXであって、とても聴いちゃいられない・・など痛烈に云ってたりしたが、まさに映画を観ながらこの「竹田~」のこともついつい思い出されてしまい・・これこそ日本人の心に染み入る本物の歌(唄)のひとつであろうかと(大げさではない)思ったりしたもんだった。