Updated on 2月 25, 2018
(映画パンフレット)『夜の大捜査線』
第40回アカデミー賞、作品賞受賞、ノーマン・ジュイソン監督作品『夜の大捜査線』(1967年)。
・・レイ・チャールズも歌う同名主題歌こと「In the heat of the night」。音楽に映画「冷血」を担当したクインシー・ジョーンズなのだが、オープニングとエンディングにかかる主題歌の方が圧倒的印象(記憶)に強い。
映画の中身はいたって単純で、南部(ミシシッピ)のムンムン暑い片田舎での殺人事件。古き良き?60年代のアメリカの世界が観てて心地良い(典型的ダイナーに皆が飲むコーラに広大な農場の綿)。
ただ、この映画、殺人事件の解決云々よりも、反面の古き悪きアメリカ社会、白人と黒人による人種間の対立ビリビリした罵声、罵り合いが飛び交う観てて痛々しくもある。今じゃこんな映画作れないよなぁ。
やっぱりこの映画は二人の名優によって成り立っていると云えようか。警察署長役のロッド・スタイガー(色メガネの終始ガムをクチャクチャ)の放埓ぶりは「許されざる者」(イーストウッド監督)での保安官役ジーン・ハックマンを思い起こさせる悪人ぶりに(賞賛の意味で)ムカムカする。一方のバージル役こと優秀な殺人課のシドニー・ポアチェはその逆で動じないジェントルマンぶりが格好良い。
現在でいうモーガン・フリーマンやデンゼル・ワシントンもそうだが黒人俳優は皆背筋がスッとして格好いいよね。
・・観ていないけど、続編はいらないよ(せっかく綺麗に完結したんだから)。