Posted on 12月 25, 2018
(書籍)(エトセトラ)(夢に関する本) 『記憶』
港千尋著『記憶』(1996)講談社選書メチエ93
・・先日観た映画『ブレードランナー2049』での重要な(最大といっていい)keyのひとつ・・記憶。
・・元々、「夢」とならんで「記憶」に関しても浅いながらも興味はたしかにあった。先日、ノーベル文学賞でのカズオ・イシグロ氏の受賞あってから改めて氏のトレードマーク(作風)のひとつ「記憶」について、より知りたくなり、いったい「記憶」とは?と更に知りたくなり、書店での記憶に関する本(とりあえず背表紙をみて(記憶)という文字があったら買おうと)を手にとった。
「・・・われわれの記憶は符号化されてどこかに貯蔵され、検索されるような性質のものではない。われわれの記憶とは、現在の前後関係や情動によって、現在に適合されるように築かれる現在であり、現在に適合されるように築かれる過去なのである。特に人間の記憶が前後関係によって意味をもたされていることは、もっと強調されてよいだろう。」(本文参照) ・・難しい。前後関係とは?情動とは?
・・本書のなかで記憶と夢との関連については一行も書かれていない(当然関わりがあると思って買ったのに)。プルーストの冒頭の思い出ししかり。
・・日々ライフワークのひとつとして「夢日記」を書いているのだが、この「夢」というものじたい過去に体験したこと現在も体験してることの(行動の)積み重ねの、まさに「記憶」の寄せ集めというものなんだろうなぁ。