Updated on 1月 2, 2023
(映画パンフレット) 『媚薬(松竹版)』
ジョン・ヴァン・ドルーテン舞台劇『ベルと本とローソク』を脚色映画化、リチャード・クワイン監督作品『媚薬』(1958年)松竹版パンフレット
原題「Bell,book and candle」
(出演)ジェームズ・スチュワート、キム・ノヴァク、ジャック・レモン
(音楽)ジョージ・ダニング
・・原題の”Bell,book and candle”、ブロードウェイの舞台劇の映画化らしいがパンフを読むまで意味が判らなかった(どうやら呪文をとなえる際の三点道具らしいね)。
名前と主演の二人(ヒッチコック「めまい」の黄金コンビ、ジェームス・スチュワートとキム・ノヴァク)が出てるということは前々から知ってたが観る前の想像(キムの妖艶な官能ものかと思ってた)とは違い、昔のドラマ”奥さまは魔女”のようなライトなロマンチックコメディ(しかもSF特殊効果つき)の展開に思ってたのと違ってたが素直に楽しめた。
キム・ノヴァクはこの映画では魔女役なのに「めまい」(こちらはごく普通の人間役)の時よりもより人間的で魅力あったように思えた。なによりクールさが良かったな(ボソボソと気性荒げることなくクールにしゃべる感じが良い)。特にハイライトカットのひとつ、愛猫のパイワケットとのツーショットで呪文をかけるアップには艶かしさに観てるこっちもドキッとさせられた。
・・あと映画を観てて一番感じたことに、全編薄いグリーンがかっていること(照明に、炎の色に、着てる服などにも)。これって、「めまい」でのラスト、ジェームスがキムに強引にマデリーンの風貌させ登場するキムの幻想的薄いグリーンの色調ぐあいをこの映画の全編にわたって浸った感じだったね。