Updated on 2月 24, 2025
(映画パンフレット) 『銀河鉄道の夜』


童話作家の宮澤賢治の不朽の名作をアニメーション化、別役実脚本、杉井ギサブロー監督作品『銀河鉄道の夜』(1985年)
英題「Night on the Galactic Railroad」
(声の出演)田中真弓、坂本千夏、堀絢子、一城みゆ希、島村佳江、槐柳二、八代駿、新村礼子、他
(音楽)細野晴臣
(キャラクターデザイン)ますむらひろし
・・略して”銀鉄”。ちなみに銀鉄と云っても多くの人は『銀河鉄道999』の方を思い起こす人の方が多かろう。ただ自分は銀鉄といえば断然こちらの作品。
そして個人的に邦画、洋画、アニメなど映画の全ジャンルにおいたなかで我が生涯の一本(オールタイムベスト)の一本。
この映画の初公開時、地元の映画館でも上映されていることは確かに情報としては知ってて行きつけの映画館でも確かにヒッソリと公開されてた(同じ上映館で公開の前後して、たしか「軽井沢夫人」もやってた記憶も、そしていかにもな成人映画の雰囲気醸し出すポスター見てさらにドキドキしてたことも)。ちなみに当時偶々聴いてたFMラジオでの或る番組内での映画の紹介と共に朗読とサントラが流れたりして録音して後に何度も聴いたものだったか。ちなみに当時は宮澤賢治の原作すら読んでもなく、興味もなかったので公開時は当然観てない。なので原作を読んだのもこの映画を観たのもだいぶ時間が経ってからでその良さ(世界観)を知ったのだったっけか。
この作品初めて観たの何時だったけか?たしかうろ覚えながら後年学校での視聴覚教室で観た(ビデオ鑑賞)記憶がある。誰が推したのかこの作品を観せてくれたことにも縁を感じる一方他の生徒たちはポカ~ンとするなか、生涯の作品となった自分にとってはまさに奇跡的な瞬間であったろうなぁ。
哲学を感じ、人生観を感じ、宗教を感じ、死生観を感じ、果てはアストラルトリップまでも云われるなか、初めてこの作品を観てからはもぅアニメのかわいらしい猫化キャラクターのことなど忘れてしまうほどの、本当に人生の上での一本となってしまった(現在もそうだし今後もそう)。
当然のことながら宮澤賢治による他の作品も以後片っ端から読むようになった。
結局のとこ端的に云うと、ネコ化した、ますむらひろし氏によるキャラクターに親しみを感じ、細野晴臣さんのサウンドトラック、そして杉井監督による抑制のきいた演出。・・申し分ない。
・・ほんとに最高傑作。
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あらためて気づいたことがあったので綴ってみることに。最近とくに思う映画での劇中好きなシーンのひとつに、原作童話にはなくアニメで表されて(描かれている)さりげないちょっとしたシーンに・・序盤での学校での授業おわりでの、ひとり寂しさも感じられず吶々とカバンを背負うジョバンニ。その後(原作にもある)校庭で群れて話しているクラスメイトたちをよそにひとり下校するジョバンニ(原作では堂々となんの臆することなく)。このシーンを観てて身につまされると云うのか、まさに疎外感(を象徴させる)を感じるんだよね。なにか馴染めないというんだか・・。 現在の現実においても群れることなく(群れに加わることもなく)、職場での帰りがけなどまさにそうだよね。その時の自分の境遇なんかを顧みると、あぁ、まさに自分もジョバンニだぁ~なんか思ったりもするんだよね・・そんなことを特に最近つよく思うことがあるんだなぁ。・・つまりは・・べつに濁してるわけじゃないけど、これもいわばワンダラー、スターシードとしての幼少の頃からの象徴(特徴)だったんじゃないのかと勘ぐったりもするんだよね。まわりの地球人とは自分は違うんじゃないか、まわりとは馴染めないなぁ~とか、年とった最近になってこんなことを思うようになってるんだよね。 自分もジョバンニだと。