Updated on 4月 20, 2020
(映画パンフレット) 『漂流教室』
漫画家・梅図かずお原作を映画化、大林宣彦監督作品『漂流教室』(1987年)
英訳タイトル「the drifting classroom」
(出演)林泰文、浅野愛子、南果歩、三田佳子、トロイ・ドナヒュー、
(音楽)久石譲 (主題歌)「野生の風」今井美樹
・・初見は実家のある街で、当時はジャッキー・チェンの「プロジェクトA2」との併映で自分はこの作品「漂流~」を同時上映作品として鑑賞。普通に楽しめたと記憶する。ただ最近になってカルト映画と見なされるこの映画を見直すと、これって本当に大林作品?って疑ってしまうくらいさすがに困惑してしまったね。
現在までも梅図原作の漫画を一度も読んだことがないのでどれくらいの変わりようかということと、どれくらい忠実なのかがわからないが、全編を英語会話(インターナショナルスクール?)の設定は最初から違うんじゃないか?と、やはりちょっと違和感。原作ファンにはこの映画化をどう捉えられたのだろうか?脇役でトロイ・ドナヒューも出てるが、どれだけの人が出演してる価値に気づいただろうか?
・・まぁ本編途中、先生のクチから大量に出る砂のカットや(その前に振り向きざまはヒッチコック「サイコ」のラストのお母さんのくだりのようだったね)、少女の砂のシャワーのくだりなどドキリとさせられるのもあるが、最後まで観て怖かった、感動に泣けた、などの特別な感動は無かったなぁ~。しいて云えば音楽の久石譲さんのスコアとオープニングとエンディングの今井美樹さんの歌「野生の風」が良かったね(当時FM放送での流れた際に録音して何度も聴いたことか)。
・・つっこみどころ満載にも関わらずCSで放映されたりするとなにか放っておけずつい観てしまうのは基本的にこの作品のことが嫌いじゃないということだろうか・・。
ただ、尾道三部作で多大な感動をもらった(今だに生涯の感動のひとつとして持ち続けている)大林監督作品のひとつとしてこの作品のことを思うと・・やっぱりカルト化した作品として捉えてしまう。
・・あえて原作は読まない方が良いのかな?・・
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名作で読まない訳にはいかないので読んでみた。
いやぁ、全編ショッキングで痛ましい。大人も子供も関係ないサバイバル。
原作をそのまま映画化したらまさにR指定もの。大林監督どうのこうのでなく誰か忠実に原作どおりに映像化してほしいもんだね。