(映画パンフレット)(タルコフスキー)『サクリファイス』

  アンドレイ・タルコフスキー脚本、編集、監督作品『サクリファイス』(1986)遺作

  原題「The Sacrifice、Offret」

 (出演)エルランド・ヨセフソン、スーザン・フリートウッド、グドルン・ギスラドッティル、ヴァレリー・メレッス、

 (音楽)ヨハン・ゼバスティアン・バッハ

  1986年第39回カンヌ国際映画祭、審査員特別グランプリ受賞

・・監督自身も云ってるようにスタッフクルーはベルイマン組によるノルウェーでの撮影だが、監督したタルコフスキーによるロシア映画だと。

  「・・初めに言葉ありき・・」

・・マリアは主人公にとっての全能的女神(新曲のベアトリーチェのよう)にもみえ、観てるこちらも癒されたね。

この映画においての話すことのできない息子は『ストーカー』においての歩くことのできない(超能力をもってるような)娘から引き継いでるようにも思われたり。

・・普通、火事などで燃える建物などみたりしてキレイとか美しいとか思わないもんだが、さすがにこの映画で燃えさかるサマのなんだか観てて美しいなぁ~と思ったこと。またそれを見る主人公の地面に座りながら見てる恰好が『ノスタルジア』での(パンフの表紙にもある)男の恰好にも通ずるものがあったり。

   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・・とにかく何よりもっぱら今はタルコフスキーにのめり込んでる自分がある。単にエンターテインメントとして映画を観ると同時にその作家性から発せられる意識下、精神性、水、火などの自然世界、非日常的SF感などいろんな面で今の自分にとってハマりつつある要素があるんだなぁと感じられる。

これからはより多くの(本数の)映画を観ようというよりかは、いかに少ないながらも一本一本じっくり堪能するスタイルになるような気がする。