Updated on 10月 15, 2023
(映画パンフレット) 『ブルートレインひとり旅』
中山映画製作、中山節夫監督『ブルートレインひとり旅』(1982年)
英題「Traveling alone on the Blue Train」
(出演)川津祐介、水野久美、長内美耶子、高杉早苗、常田富士男、高城淳一、犬塚弘、上野郁巳、永浜三千子、青木菜々、
(音楽)クニ河内
・・いつ、どこで観たのかは思い出せないが、映画好きになるキッカケになった頃(というか、この映画もその一本といってもいいんじゃんか)観たと思う思い出深い作品のひとつ。同時上映は『青葉学園物語』だったっけか?『三本足のアロー』だったか? とにかく、その頃に観た一般映画だか教育映画だかメジャーでない・・『ふるさと』もあったなぁ・・映画に導かれたんだなぁと。
話は東京から鹿児島までの電車によるロードムービーといったところだが、特に劇中食堂車でウェイトレスさんが主人公に歌って聴かせる歌が当時観終わって劇場を出てからも頭に残る歌であり、それが今になっても残っている、そんな余韻がずっと続いてるものである。
長年ビデオ化もされず、”もう一度観たいなぁ”と思い続けて30年以上経ったり(待ったり)と、ほとんど諦めていた2014年の秋にCS放送(チャンネルNECOさんありがとう)で放映されたときには涙がでるくらい嬉しかった。さっそく映画を観ても当時と変わらない感動があり当時の頃を思い出してしまった。
”♪ ブルートレイン~ブルートレイン~ちょっとひとり旅~”
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・・劇場でこの映画を観てから長く年月経ってそぅいえばとふと思う。ひっそりと公開されてたメジャー作品でもない(一般上映ってことでなく教育映画だった?)この映画に導かれた(観るにいたった)ということ、いたく脳裏に刻まれたことなど、あらためてなんだったんだろうと要因など考えたりすると、後から思えばの、自分にとっての生涯においてのオールタイムベストのひとつ『銀鉄』にもつながるんじゃないかとね(今でもそうだが、とくべつに列車に関しては撮るにも乗るにもそんなには興味は無いんだがね)。とは云いつつ、幼き頃家族で田舎へ遊びに行く際、夜行寝台列車に乗った記憶はホロリと涙が出てしまうような懐かしさ思い出として残ってる。やっぱり自分も列車からは切り離せないなにかがあるのだろうか?
・・この作品においての一期一会とはいえ人々との交流をメインに、登場人物のメインのひとりの女の子はカンパネルラに思われたり、その他の交流する人々も『銀鉄』でジョバンニの接する人々(猫々)となにか通づるものがあるなぁ~と。出演者のひとり常田さんも『銀鉄』でも声を担当しているなど共通点も。ラストでお父さんと会うが、たしかに『銀鉄』の方でも実の父親ではないが川傍でカンパネルラのお父さんと会う。
・・勝手にこの作品を教育映画ときめてしまったかのようなイメージを持ちつつ20年、30年経って、たしか改築される前の文芸座でだったか、たしか記憶するに一階にあったシネショップで偶々みかけたこの作品のパンフ、まさか作られてるとは(パンフ化されてたとは)思ってもいなかったことに、『三本足のアロー』や『青葉学園物語』のパンフを得た際の喜び、あるいはそれ以上の驚きもあったね。
・・映画は知名度でもなく観客動員数でもなく大作が良いと云うでもない。個々にとって名作とは、観たその人々にとっての思い出となる記憶に残る懐かしくもノスタルジーにふけるも、何かしらいつまでも心に残る作品がその人その人にとっての名作なんだと。あまり知られていない小予算の小粒な作品でも(この映画のように・・と書くと製作された当時の関係者には失礼かな)自分のようにちゃんと観たよというファンも居るんだということを云いたかった。・・どこかで誰かが観ているよと。
・・去年だったか一昨年だったかチャンネルNecoでだったかな?列車特集のなかの作品のひとつにこの映画があった際の喜びようといったら・・ねぇ~。
・・あとは、いつか『三本足のアロー』がどこかで放映されないかしら・・と、期待し続けている。