Updated on 2月 5, 2023
(映画パンフレット) 『震える舌』
三木卓原作の同名小説を映画化、井手 雅人脚本、野村芳太郎監督作品『震える舌』(1980年)
英題「Writhing Tongue」
(出演)渡瀬恒彦、十朱幸代、若命真裕子、中野良子、宇野重吉、
(音楽)芥川也寸志
破傷風菌(テタノスパスミン)に侵された女の子の壮絶な闘病もの。或る意味トラウマ級のホラー映画。
自分もいまだにこの映画を観るのには勇気がいるほど恐ろしい。
小学生だった頃、初めてこの映画をテレビで観てからはテーマ曲として使われているバッハの”無伴奏チェロ組曲”がいろいろなCMや番組のBGMとして聴いたりするとトラウマ反応のように恐怖感で正直気持ちが悪かった思い出があったが、いまではクラシック曲を多く聴く自分にとってもこの曲は聴き心地の良い名曲と捉えている。
劇中ではサスペンス要素もあったりして、音の刺激を立ててはいけないシーンなどは「ミクロの決死圏」など連想させたりと。
またパンフ内の写真にもあるが両手を振り上げもがき苦しむさまはまさに「エクソシスト」の少女リーガンともダブる怖さなどあったりあったけど、ラストの「チョコパイ食べたい」という涙をさそう(ハッピーといっていいのか?)エンディングにはホント、ホッとさせられた。脱力感。
役者陣ではやはり(他の映画でも汚れ役のイメージまったくない)中野良子さんの献身的な看護師さんを観てて天使のように思ったね。
・・が、観てて本当に疲れる恐ろしい映画である。