Posted on 4月 6, 2022
(映画パンフレット)『モア』






バーベット・シュローダー製作、脚本、監督作品『モア』(1969)
原題「More」
(出演)ミムジー・ファーマー、クラウス・グリュンバーグ、ハインツ・エンゲルマン、マイケル・シャンデルリ、
(音楽)ピンク・フロイド
・・今回の特集上映(『モア』と『渚の果てにこの愛を』)を機会に初めて観てみようと。先にこっちの映画を鑑賞。
予備知識はさすがに無かったけど、たしかに『モア』のパンフはこれまで何度と見かけた覚えもあって映画の存在はたしかに知ってた。それじゃぁ~と、女優ミムジー・ファーマーを知ろうと(どんな女優さんなんだろうねと)いうこともあって劇場へ。
・・いやぁ~・・まず思ってた(予想してた・空想してた)のとまったく180度違ってた映画だったねぇ。『モア』ってどんな意味だろ?とはたしかに今回観るにあたって思ってたけど・・まさかこういう映画だったとはねぇ~。え!?そっち!?そういう『モア(もっと)』だったんだねとちょっと驚いた。いきなり予備知識ないながらの題名の「モア」だけじゃさすがにわからないしね。
じゃぁ、どう思ってたんだっていうと、いろいろ取り上げられてるスチールや宣材の写真なんかを見てると(見た先入観で)イメージだけでもマリリン・チェンバースやリンダ・ラヴレースや『エマニエル夫人』のシルビア・クリステル・・あたり(路線)の映画だとてっきり・・。いやいや違ったね。
雰囲気にゴダール調も感じられたり、ATG調も思ったりなどの退廃的なジャンキー映画だったんだとあらためて認識。
主演のミムジー・ファーマーさんも若き頃の(ショートカットの)ミア・ファローのようにも観ながら思ったり。うぅ~んと云うか・・個人的にはあまり刺さらなかったなぁ。
・・けっきょく、展開も思ってもいなかった終わり方に複雑な気持ちで劇場出たね。と、同時に『渚の果てに』に期待をあらためてこめる。こっちの方はどうなんだろ?とね。
Updated on 7月 31, 2024
(映画パンフレット)(原作松本清張作品)『張込み(上野松竹)』




松本清張原作小説を映画化、橋本忍脚本、野村芳太郎監督作品『張込み』(1958)上野松竹版パンフ
英題「The Chase」
(出演)大木実、田村高広、 宮口精二、高峰秀子、多々良純、浦部粂子、小田切みき、
(音楽)黛敏郎
・・松本清張原作 X 野村芳太郎監督による日本映画史に残る推理傑作サスペンス(だと思うね)。
トップシーンから旅館から覗き始め『さぁ、張込みだ!』後のタイトル(ヒッチコック『めまい』のタイトルシークエンスを思わされる大木さんの目元アップ)までの列車移動だけでもドキュメンタリチックに見え(昔は大変だったんだね)暑さも感じるは、しんどさも感じるは、長旅を感じさせるこの数分だけでも原作にも引けを取らない映画ならではのワクワク感があるね。ちなみに野村監督作『ゼロの焦点』も冒頭はホームから出発する列車のくだりだったよね。
・・キャストではパンフの写真やクレジットでの最初の名前にもあがる大木実さんだけど、やはり個人的にはいぶし銀(『七人の侍』でのまげ姿でなく現代人役としての)宮口精二さんの芝居ぶりに惹きつけられる。
あと寂しいヒロイン役として普通の主婦役を演じた高峰秀子さんの抑えた母として、女性としてラストに燃え上がる情念ぶりも良いね(フィクションながらなんであんなケチな旦那と結婚したんだろうなぁって)。台詞でも云ってるように数時間の燃やした命、情熱。さだ子自身も云ってたようにやるせない、生きがいのない生活からいっときの夢の世界のような元恋人との逢瀬が初々しさをもつ女としての官能が芽生えたんだろう。それが逮捕による柚木による「早く帰りなさい、ご主人が帰ってくるまで」がなんともツラい。
・・映画の終わり方が「終」のみの終わり方でなく出演者、スタッフのエンドロールが流れる。それだけでもこの映画がいかに秀作、大作ぶりさが感じられる。






