(映画パンフレット)(ATG映画)『君は裸足の神を見たか』

 日本映画日本学校製作、金秀吉監督作品『君は裸足の神を見たか』(1986)

 (出演)石橋保、児玉玄、洞口依子、出川哲朗、

「・・おまえだって、裏切りたいほど欲情してる・・」(キャッチコピー)

・・映画専門学校の製作とあって丁寧につくられていたから(なのか)、逆に刺激なく粗さも感じられず、ちょっとばかしの退屈感。台詞のひとつひとつもシナリオどおりのためだったからか、堅苦しく日常会話(現実っぽさ)に聞こえない。秋田弁も標準語のように聞こえたりなど。

比べる訳じゃないが、もう少し『台風クラブ』なみの思春期における性に対する暴走や狂気ぶりが欲しかったなぁ。確かに洞口さんも体張ってたけど(あんなに簡単に服脱いでなんの前戯もなくいきなり挿入とは「素女経」に反する只のオスメスによる交尾だ)観てるこちらには欲情が伝わってこなかったなぁ。型どおりに観えてしまって。

・・ATG映画ならではのもっと衝撃欲しかったね。

(小説・エッセイ)(松本清張)『断碑』

  松本清張著『断碑 ~短編集「或る小倉日記伝」内作品~』新潮文庫

  ETV特集「反骨の考古学者 ROKUJI」を観て触発されて再び再読。

小説でモデルとされた33年の生涯を考古学に捧げた森本六爾の孤高(どちらかというと孤独ぶり)と、アカデミズムに対する怒りと悲しみが苦しいほど伝わってきたかな。

小説の冒頭の「・・三枚の自分の写る写真・・」を読むと太宰の「人間失格」のようでも思えたし、ヘンリー・ダーガーもフッと感じられたり・・まさに自分のようでもあるなぁ。さらには六爾の残した16冊の野帳ノートが「二十歳の原点」の高野悦子さんの日記のようにも感じられたと同時に・・これまた自分にとっての日々綴る夢日記のようでもあるなぁ・・と。