(映画パンフレット)『ノーライフキング』

  いとうせいこう原作を映画化、市川準監督作品『ノーライフキング』(1989)

  英題「no-life-King」

 (出演)高山良、原田慎也、山崎康平、鈴木さえ子、中村伸郎、イッセー尾形、嶋田久作、

 (音楽)鈴木さえ子

  ドラクエ

  口裂け女

  『リング』

  デジモンアドベンチャー

  塾・競争社会

・・市川準監督作品については比較的心に突き刺さるエモーショナルな題材など扱った好きになる作品もこれまで観てきて多数あったんだが、、この作品はなんともいただけなかったかな。自分と照らし合わせられる共感部分(境遇においても)も無かったせいもあったからか、なにかどうでもいい世界でのお話しといった感じにみえて、、つまりは家庭環境からしてこんなに冷え切った母子家庭で育ったわけでもなく、楽しみとしてゲームをする人間でもなかったし、塾すら通うこともなく(パソコンなど到底扱うこともなかったし)、、何から何まで自分とは別次元でのワチャワチャぶりに映画のなかに入っていけなかったね。

 しかも昔から子供たち(子役)メインの映画についてはあまり受け入れられなかった自分にとってやはりと云うか、芝居の上手い下手でなくお芝居お芝居してしまって、それこそリアルじゃないように思えるんだがねぇ。芝居(演技)と云うよりも脚本のせいもあるかな?子供同士でそんなこと云わないよなぁのような堅ぐるしい言い回ししたり、これはこの映画に限らずだが、どうも観てて台詞を喋ってるしか見えないようにも感じること多々あるんだよね。

 子供たちに加えて今回「ウホッホ探検隊」の音楽(タイトルバックの曲は名曲のひとつだね)など担当した鈴木さえ子さんのお母さん役でのお芝居だったけど、たしかにお綺麗な方ではあるが芝居に関しては専門分野でないいじょう台詞があまり頭に入ってこないこともあったかな。

 観る時期にもよるが、初めて観た時はそんなに気になったり不満に思う映画でなかったようにも思えるが、もぅ年を重ねて(いろんな映画、知識など得て)今回この映画を観るにいたって(2~3回目)とくにラスト、主人公が「リアル」を体験しに方々を歩き回るんだが、、『マトリックス』を通ってきたものにとってじっさいこの世は仮想現実・・なんじゃないかな?と悟ってるので「リアル」と云われてもどうなにかなぁ~と。

(映画パンフレット)『ファンシィダンス』

ファンシィダンス1ファンシィダンス2

岡野玲子原作を映画化、周防正行監督作品『ファンシィダンス』(1989)

・・たしか、自分は大ヒットした「 Shall we dance ?」を観たあとに鑑賞した記憶。後年の作品もそうだが(「それでも~」は抜いて)、やっぱり周防作品はコメディタッチ気味の比較的軽いノリ的映画だね(三谷作品以上伊丹作品のあいだくらい・・?)。なので一度は観てもなかなか印象に(個人的に)残りにくいし、笑いのツボも自分にはあまり響かないなぁ。