Posted on 3月 16, 2024
(映画パンフレット)『トキワ荘の青春』
市川準脚本、監督作品『トキワ荘の青春』(1996)
英題「Tokiwa:The Manga Apartment」
(出演) 本木雅弘、大森嘉之、阿部サダヲ、古田新太、生瀬勝久、鈴木卓爾、さとうこうじ、翁華栄、
・・とうとう藤子不二雄Ⓐさん亡くなられたニュースを知って(自分はこれまでも漫画を読んできた人間ではなかったが)さすがに寂しいもんがあったね。というか市川監督も亡くなられて結構経つけどね(市川作品はみんな好きだな)。
漫画は読んでなくとも昭和の人間にとっては必ずやテレビや書店などでみかけるなど誰もが知ってる作品群に、当時の幼かった頃の自分など重ねて思い出されたりなど映画同様に記憶なんかが思い返されたりなど懐かしいもんなどあるよね。その人物たちによるクリエイトする喜びや産みの苦しみなどの悲喜こもごもがクスッとおかしくホロっとさせられたりも。悲哀感満載なんだが、残酷さがない。
とくに気に入ったではないが、なんてことないような(ハナから笑わすカットでなくとも)たとえば学童社のなかでのやりとりのバックで積み上げられた返品の山をみる度笑わずにはいられなかったしね。
過去にNHKで放映されてたドラマ「まんが道」(おなじトキワ壮絡み)など楽しく観たこともあったけど、安心して観られたノホホンとした世界だったドラマ同様(あの頃のNHKドラマは「たけしくんハイ」向田邦子ドラマ、松本清張原作ドラマ等々名作が多かったよね)この映画もこれまでの市川監督作品と同じ独特な世界観(というのか雰囲気と云うのかニオイというか)があり・・だいたい観心地からして良いよね。うるさくない静かなタッチがなにしろいい。登場人物たちのボソボソ台詞がいいよね。昨今の日本映画もわかりやすければいいとでもいうように、うるさくはないんだが大げさで現実感がないよね(映画と云えども舞台芝居調のやりとりが多くて聴いてても疲れちゃう。
・・この映画元々観よう観ようとして観たのでなく偶々見かけた映画で期待もなにもなかったんだが、ホントに観てよかった。染み入る映画だったね。市川準監督作品に不満無し。3時間でも4時間でも観ていたいような見応えだったね。
・・パンフのデザインとしてなんの予備知識なかったんで観る前の印象としては真ん中に小さくポツンとなんの漫画キャラだかわからない(いかにもな昔風なキャラだなと思った程度)に過ぎなかったんだが、観終わったあと同じ表紙を目にすると捉え方がガラリとかわって感慨深く・・やっぱり染み入る。影響あったか、寺田さんの漫画を改めて読みたくなったね。
「・・お前の悩みってなんだ・・まだまだやれるよ・・」自分にも向けられた台詞のようにも感じたね。
Posted on 3月 16, 2024
(映画パンフレット)『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』
リチャード イエーツ1961年原作『家族の終わりに』を映画化、サム・メンデス製作、監督作品『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』(2008)
原題「Revolutionary Road」
(出演)レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット、 ヘレン・ギヴィングス、キャシー・ベイツ、
(撮影)ロジャー・ディーキンス
(音楽)トーマス・ニューマン
・・公開から10年以上経っての、先日、パンフを安価によって手にしたと同時期に007「スカイフォール」「スペクター」を観た繋がりもあって監督の過去作を観てみようということもあり、遅れながらの鑑賞。監督や出演陣などちょっとは知ってたんだが、なぜかこれまで観ることなく(どんな内容かもまったく知らず)・・タイタニックコンビ再び・・ということだけで軽い恋愛映画だろうな~と思いながらの鑑賞。
いやぁ、見くびってた。ドスン!ときたね。社会派っていうのかな?疲れた。まるで自分の身に起きたことのように観終わったあとも独り考えさせられたし、たしかに素晴らしい映画だったけど、もう一回観られるかっていったらあんまりもぅ観たくないなぁ。ホラーだよね。
結婚とは・・って、男女の思考の違いから感情や理論のぶつかり合いから起きる(そこに子供の存在も邪魔になる?)破滅劇だったってことかな・・。
監督作『アメリカン・ビューティー』ではブラックな笑い要素(笑ってしまった)もあったけど今作では喧嘩の連続に笑いも一切無くラストにいたってはヒロインの自らXXする準備のシーンなど(・・と、その前での朝食シーンからなにか不穏な空気が流れてたよね、なにか只事ではないことが起きるのかな?などね)目を背けたくなるくらい怖ろしくて観ちゃいられなかったね。
・・そもそも観た順番が逆だが直近の2本『リトル・チルドレン』と『アンモナイトの目覚め』同様、今作においてもケイト・ウィンスレットさんの薄幸ぶりが続いて・・なにかそぅいう役が似合ってるのかなぁ~(キャスティングされがち?)などつい思っちゃったりしたね。
・・近日にもまだ観てない監督作『ロード・トゥ・パーディション』を観ようかなと。