(小説・エッセイ)『ダマセーノ・モンテイロの失われた首』

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 アントニオ・タブッキ著『ダマセーノ・モンテイロの失われた首』(1999年)白水社。

・・「インド夜想曲」で幻想的エキゾチック世界に酔わされ、「夢のなかの夢」で再びタブッキワールドを楽しんだ自分は、買ってまだ未読の「供述によるとペレイラは」や「逆さまゲーム」などの前にこの本を読んだ(題名から惹きつけられるものがあって、少々グロテスクさを期待したかもしれない。)

・・いざ読むと「インド~」などとは違ってあっさりとしたジャーナリスティックな的展開(思ったよりあっさりとしてそれまでに読んだタブッキ作品とはちょっと違った感)。

冒頭のジプシーによる首なし死体の発見のくだりは松本清張作品のような感じ(はいり)。そしてこの作品での主人公の記者と弁護士とのやりとり(会話や捜査)もまさに「点と線の」の鳥飼刑事と三原警部のようなコンビを思わせた。作品中の腐敗汚職による殺人事件(展開が映画的でアメリカや南米の方で実際よく起きそうな感じだったね)はまったくの作り事でなく実際に起きた事件から参考にしたんだね。

・・ただ被害者”モンテイロ”の名前がタブッキの住んでた街にあった通りの名前だったとは・・びっくりというか・・単純。

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