(映画パンフレット)『キッチン』

キッチン(映)改1
キッチン(映)改2

 よしもとばなな原作、森田芳光監督『キッチン』(1989年)

 英題「Kitchen」

 (出演)川原亜矢子、松田ケイジ、橋爪功、

 (音楽)野力奏一

・・情報によるとベストセラー原作を映画化しながら興行的には失敗したらしいけど、だからといって面白くない(ダメな)映画じゃぁないよね。この映画好きだなぁ。順位付けるのは嫌だけど、個人的には森田作品のなかでは1番2番どっちかっていうくらいのレベルで好きなんじゃないかな・・。

なんだろ?この映画の世界観。ホンワカさというか、癒しでもあるし、キュートでもあるし、やっぱり観心地なんだよね。これホント大事。

ほかの森田監督作品として後日にも『ときめきに死す』を綴るつもりだけど、苦肉にもこちらも同じく興行的には芳しくなかったらしいね。ただ、両作品とも個人的には断然支持する作品であってたまに無性に観たくなる作品かな。更なる共通点として音楽(サントラ)が格別に本当に良い(この映画は野力奏一さん)。

パンフレットに関してはデビューしたての川原亜矢子さんのニコニコ笑顔が初々しいね。劇中の口調もおっとりとして聞いてて癒されるし、冷蔵庫前での水を飲む姿などは、まだ大人になりきれていない少女のような無垢さがこれまた良い。これは悪口でもなんでもなく、共演の松田ケイジさん共々正直、演技というか台詞のやりとりにお世辞にも上手いとはいえないまでも、そこがこの映画を観れば観るほどなにか味があるように観えて・・なにかお芝居してるというよりも、普通の一般庶民の(訥々とした)日常会話を覗き見てるような・・なにかそんな健気な感じもあったりと気にならない(たしかに初めて観た時は気になったけど)。だからその素朴な会話の一言一言に愛着もあったりホントに可愛らしい表現もあるよね。「おいしいね、このお新香・・」なんと可愛らしい響きよ。云い方だけじゃなくて、なにやっても(しぐさ)惹かれるんだよなぁ。ただ水飲むだけでも、水道の蛇口をとめるだけでも、にこやかにコックリ頷くだけでも・・なんでも愛おしく観てしまうんだなぁ。みんな(橋爪さんも)キュートなんだね。

・・森田作品では他の作品でも綴ったりしてるけど、書く作品キーとなるようなオヴジェがあるんだけど(『ときめき』での駅の高架、『黒い家』のガスタンク、『家族ゲーム』のマンションなんか)、やっぱりこの作品は花時計だよね。全体が映った瞬間ワッ!っと思わず息を呑むくらいの美しさ華やかさがあるよね(ちょうど黒澤明監督『夢』での桜吹雪舞うなか一斉に踊るひな壇の全体像が映った瞬間・・その豪華さ、美しさに思わずワッ!っと息飲んだね)。

・・このパンフ、89年の作品のそんなに古くないパンフレットではあるんだけど、ここんとこ、近年では古書店やシネマショップなどにもあまりお見かけすることのない希少品となっているんじゃないかな。今じゃあまり見かけないよね。

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