(映画パンフレット) 『新撰組』

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 漫画家・黒鉄ヒロシの文藝春秋漫画賞受賞作を映画化、市川昆脚本、監督作品『新撰組』(2000年)

 (声)中村敦夫、中井貴一、原田龍二、江守徹、他

・・未DVD化作品で普段なかなか観ることができない作品となってるんじゃないかな。日本映画専門チャンネルで放映されるとなると早速原作を読み鑑賞。これまで「御法度」をはじめ何度か新撰組にまつわる映画など観てきたはずなんだが、正直、あんまり関心なく新撰組じたいの知識がまったくなかった。そしてこの機会にと黒鉄ヒロシ原作本を映画を観る前に読んだんだが、歴史事項もめまぐるしく展開されるし、人物もたくさん登場するし、あまり理解できなかったなぁ。

・・が、今回映画を観て本当に判りやすかったね。効果音や音楽が入ると本の2Dのキャラクターも劇的に変わって見えたしね。観る前には大島渚監督作品の「忍者武芸帳(全部原作のコマを撮影)」と同じようなものだろうと思ってたのに対して、まさに3D作品のような立体的紙芝居調で各キャラクターたちも生き生きとした動きにみえたね。更には実写の雨粒や血しぶきも効果的に挟まれ1カット1カットを堪能。そっと襖を開けこちらを伺う土方と近藤のカットなんか本当の人間が演じてるように観えたね。

ただ、良い点だけでなく個人的に難点を云うと、原作のラストの土方の最期のエピソードがゴッソリ抜かれていて鑑賞中思わず「あれ?!」と(沖田が死んだと唐突に”完”と)。それに続くポップな歌が(あくまでも個人的感想として)どうも不つり合いに思えてしまったりしたかな。

さて新撰組。原作と映画を観てあらためて思うと、けっこう内々での分裂や掟破りによる抹殺や粛清なんだなと感じ、例えがどうかと思うが、連合赤軍の中での情勢とダブったりしたね。

・・この機会に新撰組に触れられて良かったと思う。正直興味が涌いたのも事実。いつの日かまた再放送などで大河ドラマの「新撰組」が放映されるものなら観てみようかと思うね。

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