(小説・エッセイ)『ちがう』

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  福島正実著『ちがう』(1974年)角川文庫。

・・古書店で並べられている本のなか、この本の背表紙のタイトルをみて、さらに表紙のイラスト(絵からして既にネタバレ?)をみて面白そうと思い購入。ちなみに作者の”福島正実”という名前はさすがにSFファンでない自分でも昔から知ってはいたのだが、この本が著者の作品のデビューとなった。

余談だが、SF作品を日頃読まない自分も何らかのキッカケをもとに読んだりする機会もタマにはある。近々、先日CSで放映された(自分は録画だけした)ブラッドベリの「何かが道をやってくる」を観る前に一度読んでおこうかなと原作も買ったりなど。

・・さて8編ある短編集のなかのこの作品を読んで途中までは”死んだ人間と会った”というSFよりはミステリ仕立ての展開にけっこう面白く後々への期待に胸膨らませていたのだが・・オチ(仕掛け)が判るとさすがSF小説、未来の云ってみればどうにでも設定ができる展開に「そういうことかぁ~」と半分納得半分お手上げ。2,3も居ることを考えるともう自分の存在がなんなのか?とホントにまいっちゃうね。

本の後ろでの解説にも書かれているが著者の自選する作品の中の代表作のひとつに「出口なし」という(これまたタイトルがシンプル且つインパクトあっていいね)のがあるが、是非こちらも読んでみたくなった。

・・案外この作品『ちがう』は映像化されても面白いんじゃないかな。

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