(小説・エッセイ) 『赤頭巾ちゃん気をつけて』

              ⇑(後に読み集まってしまった庄司原作本)

  庄司薫原作、第61回芥川賞受賞、『赤頭巾ちゃん気をつけて』(1969)中央公論社

・・十代の頃、先に映画の方を観た経験(おぼえ)はあったのだが、まったく良さがわからず(そりゃそうだ)そのままになってしまった。それから20年(もっと?)経ち、なんらかのキッカケ(テレビで紹介されてた?)により原作を読むに至った(それもシナリオ上のタイミングだったのかな)。元々エッセイが(日記モノもね)好きなため、サバサバとした飾り気の無い文体に素直にクスッと笑ってしまう、同感してしまう部分も多々あったりと・・

「(p50より)つまりぼくは、(こんなことをわざわざ断わるってのがそもそも相当に残念だが)いまの女医さんの時でなく、ほんとにしょっ中、全くちょっとしたことでカーッと興奮してしまって、誰でもいいから女の子を強姦しちゃいたくなることが、まあ一日に最低二度ぐらいはある・・」

 など芥川賞作品とは思えないようなくだけた(と、自分は思う)作品に波長があったかな。

・・この作品、なにはともあれ、すべてはラストの「いろんなことがあってね、・・」につきると思う。この薫君のつぶやきに読んでて自分にもなにか癒されたし救われたかな。

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