(小説・エッセイ)『北回帰線』

北回帰線1北回帰線2

↓(手元にあった『アナイス・ニンの日記』に挟まれてた感想を象徴するしおり)

北回帰線3

  

 

  ヘンリー・ミラー著『北回帰線』(1934年)新潮文庫

  原題「Tropic of Cancer」

著者による長編の処女作にして自伝要素、エッセイ、哲学の羅列のある、思いつくままこれでもかと力強く書かれた文章の連続に読んでる最中はその内容の挑発的、扇情的、猥褻表現に面白く読んだんだが、全部読み終えたのち思い返すと・・これがなかなか正直全然頭に入っていない。

正直、戸惑ったねぇ。

お腹いっぱい感だったが、なんにも覚えていない。

自分はいったいなにを読んだのかも思い出せない。

ちょうど夢をみたはずなのだが、朝、起きてみるとソックリ忘れてしまった時のような感覚(あえて覚えているといったら作中、フランスについてこれでもかというくらい臭ってくるような汚物と例える罵倒表現が多々あったし、途中途中著者による哲学「~~は~だ!~だ!~だ!~だ!」のように反復する力強い主張もあったりなど圧倒されたね)。

・・この作品、ミラーが思いつくまま書いた自動筆記的表現の為か心に残らない作品だったのだが、他の作品はどうなのだろうという好奇心はさらに募っていく。

更にこの作品を評価したアナイス・ニンの作品も既に数作品買ってまだ未読状態だが、楽しみにしながらヘンリー・ミラー作品とこれから並行して読んでいこうと思う。

そして輸入DVDで購入した映画の「北回帰線」を観ようと思う(パンフレットは日本公開時のものを既に購入済みで)。

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