Posted on 3月 2, 2025
(映画パンフレット)『東京湾炎上』
田中光二原作「爆発の臨界」を映画化、舛田利雄脚本、石田勝心監督作品『東京湾炎上』(1975)
英題「CONFLAGRATION THE EXPLOSION」
(出演)丹波哲郎、藤岡弘、宍戸錠、内田良平、ケン・サンダース、水谷豊、鈴木瑞穂、金沢碧、北村総一朗、下川辰平、
(音楽) 鏑木創
・・他作『新幹線大爆破』を思わせられるような、劇中に爆破映像(イメージ)が流れたりするが、なんとか最悪の事態は免れたというパニック映画とでも云おうか。主演に藤岡弘さんということでは同じくパニック映画として知られてもいる『日本沈没』なんかが思わせられる(かさなったりもするね)。しかもチョイ役でもないことから『沈黙の戦艦』でのコックとして乗り込んだライバック役のセガール氏を思わせられるし(そもそも出番のファーストカットから只者じゃないんだよと)。
ただ、パニック映画として観てるも、特撮(ミニチュアセット)ありきの、子供の頃から散々見慣れた聞きなれたゴジラやウルトラマンなどでの爆発音や効果音と同じでどうもスケールや迫力を感じられないなぁ。だいたい報道や取材陣の数的にも乏しくみえて事件性が小規模っぽくみえてしまったりなどスペクタクル性が感じられなかったね。
・・今回VHSビデオを買ってまで40年以上ぶりくらいに観たんだが(たしか高島忠夫さん解説だった土曜日夜の洋画劇場で観たっけか)その際での話しはまったく覚えてなかったが唯一ラストの方で水谷豊さんが銛で串刺しにされるショッキングなシーンのみが強烈に覚えてるなか、今回、どんな話だったっけかということと、もう一度そのシーンが観たかったということで久しぶりの鑑賞。憶えてたとおりだったし懐かしかったし、こんな映画だったんだと。あと、ちがう意味でショッキングだったのは、まさかスグに死んでしまうとは思わなかった下川辰平さんのあっけなさには悲しさがあったね。
こんなんだったのなかの一つに、テロリストたちが内輪モメあったりなど意外と弱かったようにも。要求もなにか曖昧なかんじもあって恐怖感が薄かった感じ。しかもテロリストたちを特撮映像の加工による対策というなんだか現実性の感じられない策略に(報道の在り方についても言及あったね)社会性というよりかはファンタジー感のようにも。