Updated on 5月 2, 2022
(映画パンフレット)『ベニスに死す(初版)』
トーマス・マン原作、ルキノ・ヴィスコンティ製作、脚本、監督作品『ベニスに死す』(1971)初版パンフ
原題「Death in Venice」
(出演)ダーク・ボガード、ビョルン・アンドレセン、シルヴァーナ・マンガーノ、マリサ・ベレンソン、
(音楽)『交響曲第5番の第4楽章(アダージェット)』グスタフ・マーラー
・・けっこう昔からシネマショップなどで売られているパンフやポスターなど何度も何度も目にしたりして映画の存在は(たしかに)知ってた。ただこのパンフといい表紙のタッジオ少年の顔がなにか怖く見えて(こちらを睨みつけるような鋭い目つきが?)さらにタイトルも「・・死す」でしょ?正直良いイメージなくけっこう歳とるまで観ることなかったよね(そんなことあったせいか、何度も映画を観ても彼を絶世の美少年とは・・あまり思わないね)。
・・思い返すと、キッカケは友人として度々会っていたIさんの影響だったかな?(ちなみに「去年マリエンバートで」を観るキッカケをもくれた)美しい退廃映画として名作だよとしてどうか?と薦めてくれたちょうど矢先、BSNHKで放送されたのを鑑賞(と、その前に原作も読む)。
・・いやぁ、(ため息出るほど)これぞ、ドハマリ。古今東西今に至っても洋画邦画あわせても一番好きなオープニングタイトル。マーラー交響曲5番4楽章のアダージェットバックに画面F.Iしてのゆっくりとすべっていく船から始まって、砂浜でのラストにいたるまでのもぅ芸術としか云いようがない素晴らしさ。当然この映画をはじめヴィスコンティ映画にはしり(次に観たのは「地獄に堕ちた~」だったね)、他のマーラー作曲を聴くようにもなり、影響は大きく広がっていったね。ちなみに原作者としてのトーマス・マンものとしていつかは「魔の山」を読もうかと思ってるんだけど長そうだし・・キッカケがね・・。
・・主演のダーク・ボガードの熱演も良かったけど・・奥さん役のマリサ・ベレンソン(キューブリックの「バリー・リンドン」でも目を惹かざるをえない)も光ってた。