(映画パンフレット)『ファム・ファタール』

  ブライアン・デ・パルマ脚本、監督作品『ファム・ファタール』(2002)

  原題「Femme Fatale」

 (出演)レベッカ・ローミン=ステイモス、アントニオ・バンデラス、ピーター・コヨーテ、エリック・エブアニー、

 (音楽)坂本龍一

・・正直、思い返しても、本編よりも坂本さんのメインスコア「BOLERISH」の方に印象大だった記憶。

『スネーク・アイズ』でのボクシング会場を思わせられる今回のカンヌ映画祭でのやりとりも一見スケールも大きいようにみえて展開がなかの狭いトイレや通路などこじんまりした感じに思われたかな。あとはまさに他人の夢の中を覗き見てるような(もしくはパラレルワールド?)云ってみればどうでもいいような展開に心からどうでもいいようなお話に過去のデパルマ作品と比べても小粒なかんじに観えた映画だったかな。

・・相変わらずの二分割画面や間俯瞰ショットなどデパルマド定番カットも満載だったけど、やっぱり思い返すと、スリリングさ、残酷性、ハラハラドキドキぐあいもバックに流れる軽やかなbolerishのせいもあったろうか、なんだかデパルマ作品じゃなかったかのような。

・・やっぱり主演の二役した主演のレベッカ・ローミン=ステイモスさんによる映画だったためか、男優陣(アントニオ・バンデラス、ピーター・コヨーテ)さんらの見せ場のなかったようなサブ的役に可哀そうに思えたりも。

・・せっかくのお色気というのかハイライトのひとつ女性同士の絡みや身に付けてる蛇の装飾品などいろいろ視覚的にも絵になるモノもあるにも関わらず(毎度ながらいつも思う)文字だけのパンフデザインにはやはり味気ない。文字だけのデザインが流行りなのかどうかわからないが、60年代、70年代からのパンフを見てきたものにとってつまらない。