(映画パンフレット『モリのいる場所』

 沖田修一監督作品『モリのいる場所』(2018)

 (出演)山崎努、樹木希林、

 97歳で死去するまで生涯現役だった画家熊谷守一の晩年のある1日を描いた作品。

・・画家でありながらイラストレーター安西水丸さんのイラストを思い起こさせるようなポップで簡素化した作品など描いた熊谷作品の大きな魅力もあるが、それよりも生き様(家から一歩も何十年と出なかったという)人物像に自分も十年以上惹かれ、そんななかの映画化ということで当然観に行った。思ったより淡白な感じだったかな。

 正直2時間半あってももっと観たかったと思わせるのんびりした作品だったのだが、或る一日だけの模様だけだったのが(なんで一日?)なんとも惜しい。もっといろいろ熊谷さんならではのエピソードが観たかったな。同じような興味でいうとヘンリー・ダーガーがどのような生活をしていたのかに匹敵するような興味で観に行ったのだからね。もっと仙人のような生活ぶりが観たったね。

 ドリフネタを思わせる笑いはいらなかったかな。笑わせようと観えるとこちらも引いてしまう。