(映画パンフレット)『未来惑星 ザルドス』

  ジョン・ブアマン原作、脚本、製作、監督作品『未来惑星ザルドス』(1974)

  原題「Zardoz」

 (出演)ショーン・コネリー、シャーロット・ランプリング、セーラ・ケステルマン、ジョン・アルダートン、サリー・アン・ニュートン、ナイオール・バギー、

 (音楽)デイヴィッド・マンロウ

・・挑発的、煽情的、哲学的、チープでへんてこな、サイケデリック、ユートピアというのかディストピアと捉えるのかわからない。チクり程度のメタファーも散りばめられてる。ラストもハッピーエンドと捉えていいやら。大人の寓話。『マトリックス』『猿の惑星』『ウィッカーマン』『華氏451度』『ソイレント・グリーン』を思わせられたね。『ホーリーマウンテン』を観終わった時の余韻なんかも。

 外界からの選ばれしものゼッド。花嫁姿が『007』時の日本人姿よりも衝撃的(さすがに笑わずにはいられない)。

 眉間の水晶は松果体をも思わせられるスピリチュアル。勃起テストは現代的。

・・宙に浮かぶそのものザルドスに関しては自分のような歳の者が感じるには、まず仮面ライダーアマゾンに出て来た十面鬼、『ザ・キープ』の魔人、伊藤潤二原作の「首吊り気球」なんかが連想されたりも。

・・なんでもかんでもじゃないにしても、ベートーヴェンの第七番を使えば少しは高尚になれるんじゃ・・という風潮がなにか感じられるものがある。

・・さて、邦題。わざわざ『未来惑星~』と付け加えてるが、厳密に云えば、惑星はボルテックスであって『ザルドス』にするなら『空飛ぶ石像神~』とか。『未来惑星』と付けるなら『未来惑星ボルテックス』なんじゃ?と余計な事なんかね。