(小説・エッセイ)『僕って何』

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  芥川賞作品、三田誠広著『僕って何』(1968年)河出文庫。

・・芥川賞作品だから読んでみようとしたのではなく、この本を手に取った(人生を顧みる?みつめ直す?という意の本かな?と興味湧き)流れで、勿論内容も知らずタイトルだけでどんな本なのかと読んでみることにした。

・・冒頭からの主人公による自己紹介的に書かれているいろいろな素性がまさに読んでる自分と重なる部分が多く(あるあるネタのよう)、これは全編にわたって共感モードかなと思いきや、B派レイ子の登場から始まるアパートでの幾夜を共にしながら好き嫌いが発生してくると急にフィクション要素大の流れに感じはじめると、いったい著者のどこからどこまでが実体験をもとにしているのか、どこがまったくの作り事なのかな?と思いながら(・・そういえば同じく芥川賞作で個人的に好きな作品、庄司薫著「赤頭巾ちゃん気をつけて」を読んだ際にも同じような思いを抱きながら読んだなぁ・・)ページをめくった。

・・たしかに学生運動の頃生きていた学生にとっても、又は現在のほほんと暮らしている自分にとっても自分の存在価値を考えたりすることがあるのは時代は異なっても同じ人間として思うもの(仲の良い知人や、何十年と一緒に暮らしてきた家族にとっても自分の中にある隠れたまだ知られていない部分があるのは当然のこと)。ただ、そんなこんなで自分について真剣に考えてみたりあれこれ思ったりするとそれだけ悩んでしまったり他人とつい比べてしまってケンカになったりと、良いのか悪いのか判らなくもなってしまう。だからという訳ではないが(アドラー心理学じゃないが)先々についてもあまり考えることなく、過去もそんなに振り返ることなく、今現在を唯(あまり頭で考えず)生きていくことが理想なのではないかと・・

・・これ今の自分のライフスタイルである。

だから”僕って何?”・・いいじゃないか!何だって!(深く考えるな!成るようになる!)・・これかな?

・・ちなみに今日、古書市で文庫本の「僕のうちあけ話」(同作者)のエッセイ集を購入。

(映画パンフレット)『真夏の夜のジャズ』

真夏のジャズ(フランス)1真夏のジャズ(フランス)2

 製作、撮影、監督、バート・スターン作品『真夏の夜のジャズ』(1959)フランス映画社発刊版。

・・ロックフェスティバルの”ウッドストック”とは打って変わった長閑なジャズフェスティバルのドキュメンタリー。市川昆監督の「東京オリンピック」しかり、本番(プレー)の模様だけでなく準備段階から練習風景にいたるまでも盛り込み、延々と舞台での演奏が流れるのではなく、数々の曲をバックに様々な周りの風景(観衆の反応や表情、ヨットレース、特に天真爛漫に無邪気に戯れる子供たちの姿がほほえましい)を現地に居るような心持で観てて和んだ。

全編にわたってフィルム映像がなにか”銀残し”処理をしたでもようなくすんだカラー感がいい。サッチモのダミ声もいいね。

・・(映画の中だけにおいて)人種闘争もなく、テロもなく、笑いあり、歓声ありの本当に古き良き50年代アメリカの幸せなひとときである。

・・家庭で楽しむ場合、映画としてだけでなく映像を消してBGMとしてもこの作品は聴き心地がいいと思う。

・・パンフレット(フランス映画社版)はSONY版(後日掲載)に続いて購入。実際手に入れるまで正直このパンフの存在を知らなかった・・。