(映画パンフレット) 『媚薬(松竹版)』

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  ジョン・ヴァン・ドルーテン舞台劇『ベルと本とローソク』を脚色映画化、リチャード・クワイン監督作品『媚薬』(1958年)松竹版パンフレット

  原題「Bell,book and candle」

 (出演)ジェームズ・スチュワート、キム・ノヴァク、ジャック・レモン

 (音楽)ジョージ・ダニング

・・原題の”Bell,book and candle”、ブロードウェイの舞台劇の映画化らしいがパンフを読むまで意味が判らなかった(どうやら呪文をとなえる際の三点道具らしいね)。

名前と主演の二人(ヒッチコック「めまい」の黄金コンビ、ジェームス・スチュワートとキム・ノヴァク)が出てるということは前々から知ってたが観る前の想像(キムの妖艶な官能ものかと思ってた)とは違い、昔のドラマ”奥さまは魔女”のようなライトなロマンチックコメディ(しかもSF特殊効果つき)の展開に思ってたのと違ってたが素直に楽しめた。

キム・ノヴァクはこの映画では魔女役なのに「めまい」(こちらはごく普通の人間役)の時よりもより人間的で魅力あったように思えた。なによりクールさが良かったな(ボソボソと気性荒げることなくクールにしゃべる感じが良い)。特にハイライトカットのひとつ、愛猫のパイワケットとのツーショットで呪文をかけるアップには艶かしさに観てるこっちもドキッとさせられた。

・・あと映画を観てて一番感じたことに、全編薄いグリーンがかっていること(照明に、炎の色に、着てる服などにも)。これって、「めまい」でのラスト、ジェームスがキムに強引にマデリーンの風貌させ登場するキムの幻想的薄いグリーンの色調ぐあいをこの映画の全編にわたって浸った感じだったね。

(映画パンフレット) 『光りの墓』

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 アピチャッポン・ウィーラセタクン監督作品『光りの墓』(2015年)。

・・鑑賞して、衝撃・・ではなく、正反対のトロケてしまいそうな癒しを存分に味わった(体感した)。

・・カンヌ映画祭パルムドール作品「ブンミおじさんの森」のツボにはまった自分はそれから他のアピチャッポン作品も気になり、今年(2016)の冬にアピチャッポン特集(短編から過去作品の上映)を観るなどし、更なるこの監督のファンとなった。

そして期待に満ちて新作をいざ鑑賞。

・・どうしてこうもタイ語で話される人々の会話からしてトロケるような、眠くなるような、催眠にでもかけられているような世界に陥るのだろう(これに関しては自分だけではないと思う。皆そうだと思う)。ホントに作品を鑑賞しながら睡魔との格闘だった。

・・映画は押し付けがましい教訓もなく、激しアクションもなく、ただ淡々と展開される事柄を受け止めるだけ。観てるこちら側はもぅ夢見心地。

本編途中、”え!?”というか”ハァ!”とさせられるカットに脱糞カットがあり映倫的にはこういうカットは引っかからないのか?と思ったりもしたけど、まぁ、これはこれで愛嬌のひとつとして映画全部を思うと捉える。

この映画もそうなのだが、アピチャッポン作品はこれから何度も何度も観るような映画ではないと思うが、自分がタマに陥るような心が荒んだりしたような時、もう一度我に返ろうとしようとする時など、心の処方箋として鑑賞したりなんかすると、もしかしたら効き目大なのではないかな?と思ったりも。

最後にパンフに関して・・。表紙のジェンおばさんに絡まる植物などコラージュ化されたアーティスティックな感じだけど、自分的には、ちょっとばかし(怖いくらい?)異様さがあるかな?