(映画パンフレット)『晴れ、ときどき殺人』

 赤川次郎原作小説を映画化、角川春樹製作、丸山昇一脚本、井筒和幸監督作品『晴れ、ときどき殺人』(1984)

 (出演)渡辺典子、太川陽介、伊武雅刀、浅香光代、前田武彦、松任谷正隆、小島三児、九十九一、小鹿番、神田隆、

 (音楽)宇崎竜童

 (主題歌)『晴れ、ときどき殺人(キル・ミー)』渡辺典子

  ~同時上映『湯殿山麓呪い村』との二本立て上映~

・・とくべつ、赤川次郎原作愛読者でもなく、角川三人娘のひとり渡辺典子のファンだったわけでもなく(三人のなかで強いて云えば自分は渡辺さんだった井筒監督目当てでもなかったのだが、80年代角川映画のなかでも珍しい二本立て上映作品として鑑賞。

思ってた以上でも以下でもない或る意味予想してた感じの展開と世界に80年代角川映画の世界観を存分に感じた。アイドル映画にしては描写的に血や裸(毎度首元に刺さるナイフは強烈だったね)も頻繁にでてきて、それほどキャピキャピ感も抑えられて、さすが日活ロマンポルノ出身の井筒監督だなぁと。

今作を観て、メインの役者陣というよりは(いつものことか)脇役陣にやはり惹かれたかな。まずは小島三児さん。トリオスカイライン(芸人)から役者に転向した方で黒澤映画『どですかでん』にも出演、今作ではくしゃみがちょっと煩かったこともあったけど自分好みのニオイの感じたバイプレーヤー。あとは『レッドビッキーズ』でもお馴染み小鹿番さん。あと今回初めて知ったひとめ見るなり山形勲さんかと思った神田隆さんなど。

・・自作飛行機は後年の『ヤングシャーロック』とか思い出されたり。

(映画パンフレット)『花と蛇』

 団鬼六の代表作を映画化、石井隆脚本、監督作品『花と蛇』(2004)

  英題「 Flower and snake」

 (出演)杉本彩、野村宏伸、石橋蓮司、遠藤憲一、未向、伊藤洋三郎、

・・「2」のパンフではちゃんと主演の杉本さんの写真ありきなんだが、この一作目に関しては表に文字のみの裏面でのなにもなしの味気ないかんじ。もぅちょっとなんとからなかったのかな?これじゃセンセーショナルさも感じず今風のオシャレなパンフっぽく個人的にはつまらないよね。

・さて、映画。過去にも幾度かつくられたらしいが、初めて(今作の石井監督版)観る。率直な感想として団原作の石井演出とはいえ自分には武智鉄二監督作を観てるようなそんな観心地だったね。あとはなにか他作品のいろんな要素などもダブったりと(『白日夢』『アイズ・ワイド~』『ホステル』など)。

この世界観が観る人にとって、卑猥なのか不潔なのか、ノーマルなのかハードなのか、もしくは芸術的なのか、ノーマルなのかハードなのかもやはり観る人それぞれの、それまでどういうモノを観てきたかによる免疫によって嫌悪する人や逆に物足りなく感じる人だってあるんだろうね。

俳優陣では主演の杉本さんよりも今作で初めて知った未向さんの方が良かったなぁ。

とはいえみんな、まさしく体当たり演技(恥ずかしいなんて云ってられない)に観てるこちらもいい加減な軽いかんじでは観られなくなるよね。邦画でも最近こういうセンセーショナルなモノないよね(それ以前に出てる人みんな同じだし)。ぬるま湯に浸かってるとは云わないが、刺激的も衝撃もなんにもなく、観てからの「面白くなかった」「つまらなかった」以前の観たいなぁとも感じられない、なにか中身のうすっぺらい国内向けばかりではねぇ。これじゃぁ原作の実写化ばっかりのアートも作家性もへったくれもないよね。