(映画パンフレット)『SKINAMARINK/スキナマリンク』

  カイル・エドワード・ボール監督作品『SKINAMARINK/スキナマリンク』(2022)

  原題「SKINAMARINK」

 (出演)ルーカス・ポール、ダリ・ローズ・テトロー、

・・この映画、去年から結構期待してて、期待しながらも日本での公開は無いだろうなぁと思ってた。アメリカではヒットしたらしいが低予算の映画で、日本受けしなさそうなものかと思い輸入版DVDなどで観ようかと考えてた矢先に日本での公開情報を知り今か今かと待ち、さっそく劇場へ。

・・これもひとつの(一種の)映画体験といったとこか。正直、怖くなかった長いお化け屋敷に入ったってかんじ。ホラーなのかどうかも?? 『パラノーマル』シリーズや『シャイニング』などの怖い要素なんかを集めたかって感じ。・・勝手ながら、のちにもカルト化されることもないだろうな。

 昔のグラインドハウス級の映画じゃないが。粗いプチプチのノイズつきのフィルム調の見栄えは良かったなぁ。昨今のツルリンとしたのとは違ってかえってよかったね。

 これまで知った情報や予告編などから『天使(ボカノウスキー監督)』っぽい映画だったら個人的なツボにハマるとこだと結構期待してたんだが・・違ったね。 誰も居ない部屋を映したりとハンマースホイの絵画っぽい不穏な不安なものテーストは良かったんだが、なにかそれ以上のものが無かったね。アメリカ人たちの何がウケたんだろ?日本とアメリカの恐怖具合が単に違うんじゃなくて自分が怖くなかっただけだったのかな?・・煮え切らない。

・・ただ、感心なことに(ほとんど諦めてたこと)パンフ化されてたんだよね。まさかあるとは思ってもいなかった。 というのは、今後観にいく予定の映画のひとつ『セプテンバー5』ではパンフ化されてないとの情報を得たんだよね。こっちこそ史実、歴史背景などいくらでもネタがあるじゃないかね。それこそ、こっちこそパンフが必要で『スキマ~』の方が無くったっていい観たいな映画じゃないかねと。

・・パンフのデザインに関してはチラシの方の全編青っぽい色調の、顔の出さない逆さまの男の子のレイアウトの方なんじゃないのかな。

(映画パンフレット)『冒険者たち(東宝版)』

  ジョゼ・ジョヴァンニの原作小説『生き残った者の掟』を映画化、ロベール・アンリコ脚本、監督作品『冒険者たち』(1967)

  原題「Les Aventuriers 」

 (出演)アラン・ドロン、リノ・ヴァンチュラ、ジョアンナ・シムカス、

 (音楽)フランソワ・ド・ルーベ

 (主題歌)「レティシア」

・・タイトルや主要キャストの面々からして、こんなかんじかな?と観る前に思ってた先入観とはちがって、なにか切なく心から「観てよかった!」と云うより、さみしくシュンとなってしまう(個人的にはね)作品だったね。ちょっとATG調も入ってたかなと。パンフでもいろんなパターン(公開年により)つくられた名作だとも云われたりしてるいじょう、前向きでポジティブな場所をあちこち巡ったりするような、それこそロードムービーなのかしら?溌剌と楽しい愉快な娯楽映画なのかな?など思いきやの展開。

 やはりと云うか、個人的にもとくに印象的だったのはラストでの海の上の要塞。マルセイユにある元刑務所だったイフ城というらしいね。もうすんなり画面に出てきたとたん、端島(軍艦島)のようだなぁ~なんて思ったし、あと美術の絵画ベックリンの「死の島」なんか観ながらよぎったね。

 音楽(サントラ)に関してはとくに耳に頭に残るメロディーはなかったね。

 監督は過去作に『ふくろうの河』の人だと。いや、こっちの方が一度っきりだが(この作品は名画座での特別上映で観た)インパクトありの心にささった映画だったね。

・・さて、パンフに関して。ちなみにこのパンフは所持してるなかでのはじめて買ったもの(他のパターンもあることは知ってたが、このパンフをのぞいて皆高かったから)。うるさくない程度にキッチリはめられてるいろんなシーンのスナップ。ただ、リノ・ヴァンチュラがなにかカッコ悪くみえるし(なにもこのショットを使わなくてもいいのに)、他のスナップの寄せ集めだとしても一体この映画はどんな映画なのか判りずらいようにもみえる。もっと良いスナップなかったのかなと。