(映画パンフレット)『東京湾炎上』

  田中光二原作「爆発の臨界」を映画化、舛田利雄脚本、石田勝心監督作品『東京湾炎上』(1975)

  英題「CONFLAGRATION THE EXPLOSION」

 (出演)丹波哲郎、藤岡弘、宍戸錠、内田良平、ケン・サンダース、水谷豊、鈴木瑞穂、金沢碧、北村総一朗、下川辰平、

 (音楽) 鏑木創

・・他作『新幹線大爆破』を思わせられるような、劇中に爆破映像(イメージ)が流れたりするが、なんとか最悪の事態は免れたというパニック映画とでも云おうか。主演に藤岡弘さんということでは同じくパニック映画として知られてもいる『日本沈没』なんかが思わせられる(かさなったりもするね)。しかもチョイ役でもないことから『沈黙の戦艦』でのコックとして乗り込んだライバック役のセガール氏を思わせられるし(そもそも出番のファーストカットから只者じゃないんだよと)。

 ただ、パニック映画として観てるも、特撮(ミニチュアセット)ありきの、子供の頃から散々見慣れた聞きなれたゴジラやウルトラマンなどでの爆発音や効果音と同じでどうもスケールや迫力を感じられないなぁ。だいたい報道や取材陣の数的にも乏しくみえて事件性が小規模っぽくみえてしまったりなどスペクタクル性が感じられなかったね。

・・今回VHSビデオを買ってまで40年以上ぶりくらいに観たんだが(たしか高島忠夫さん解説だった土曜日夜の洋画劇場で観たっけか)その際での話しはまったく覚えてなかったが唯一ラストの方で水谷豊さんが銛で串刺しにされるショッキングなシーンのみが強烈に覚えてるなか、今回、どんな話だったっけかということと、もう一度そのシーンが観たかったということで久しぶりの鑑賞。憶えてたとおりだったし懐かしかったし、こんな映画だったんだと。あと、ちがう意味でショッキングだったのは、まさかスグに死んでしまうとは思わなかった下川辰平さんのあっけなさには悲しさがあったね。

 こんなんだったのなかの一つに、テロリストたちが内輪モメあったりなど意外と弱かったようにも。要求もなにか曖昧なかんじもあって恐怖感が薄かった感じ。しかもテロリストたちを特撮映像の加工による対策というなんだか現実性の感じられない策略に(報道の在り方についても言及あったね)社会性というよりかはファンタジー感のようにも。

(映画パンフレット)『ブラザー・フロム・アナザー・プラネット』

  ジョン・セイルズ脚本、編集、監督作品『ブラザー・フロム・アナザー・プラネット』(1984)

  原題「The Brother From Another Planet」

 (出演)ジョー・モートン、ダリル・エドワーズ、

 (美術)スティーブン・J・ラインウィーヴァー

 (音楽)メイソン・ダーリング

  ~スターシード、ワンダラー、第四密度、タイムストレンジャー、疎外感、~

・・先日、スターシード映画『スターシード 星の旅人』(山田ヒロミ監督)を観て触発されたか、とくに予備知識あったわけではないが、なんとなく漠然とスターシード映画なのかどうか、他の惑星or異星から地球への訪問モノ映画を観ようかと。薄々には以前観たフランス映画『美しき緑の星』の異国ならぬ異惑星においての奮闘記かなと・・。

 けっきょく、そこそこスピリチュアル的にも期待してたんだがジャームッシュ映画を観たような、とくにこれといった凄いことも起きず、ただ淡々としたハーレムでの日々がの綴らるオフビート感。衝撃、インパクトラストでのハンター退治や映画の締め方にもとくに盛り上がった感じしなかったかなと。衝撃やインパクトまったくなし。展開要素のひとつとして、先日読み終えた小松左京原作「果てしなき流れの果に」や映画『時の旅人』『ターミネーター』じゃないが、時空をまたいで追う者追われる者のタイムストレンジャーものも。

・・パンフにおいては他作『ビデオドローム』でも同じユーロスペース発行の厚く(ページ数のある)ボリュームあるホントに中身の充実したもの。そのなかでの監督の証言(インタビュー)によると、本作が監督自身による夢がヒントとなってて6日間で脚本を書かれたらしく・・そのことだけでも個人的にこの映画を観る要素がある。

・・ほんと最近「疎外感」をヒシと感じてる自分と遠からずな境遇話。コミュニケーションがいかに大事だと考えると、そもそも自分には聞くことのできる耳があるし、おしゃべりできるクチもあり五体満足に暮らしてる。しかもワンダラーじゃないが、この地球上にただ存在してるだけで周りの皆から気に掛けられる影響与えるということにもつながるものがあるんじゃないかと。現在ちょっとづつ読んでる「ラー文書」じゃぁないが、第三密度のこの地球に暮らす第四密度の能力の発揮モノにも感じることも。