Updated on 8月 7, 2022
(絵本)(茂田井武)『夢の絵本』
茂田井武著『夢の絵本 ~全世界子供大会への招待状~ 』(1991)架空社
・・昨年(2016)の末、或る古書店でふと手にとったこの本。タイトルのなかの“夢”の字に惹かれ、夢にちょっとは関係してるかな?と思いながら手にとってペラペラなかを見てみると、まさに夢を綴ったような世界に感動し即購入。
そして挿絵画家茂田井武という存在も同時に初めて知ることとなった。
・・挿絵(キャラ)がみな本当に可愛らしく素朴で味わい深く自分好み。
この画家(作家)はこういう作品を描いているのかなとさっそく翌日から作品について調べたり携わった作品を集めるに至った(以後、影響は広がっていくもので、いわさきちひろ、小川未明へと興味が広がっていく)。⇒はては谷内六郎さんへと。
・・宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を読んでいる心地もありながら(鉄道のかわりにいきなり冒頭から船に乗ってたね)奇想天外な夢の(ような)世界のチンプンカンプンさがこれまた楽しい。劇中、様々に出会う人々もなにか異界の人々のよう。
ただ、心理的要素(夢分析)を考えると″5枚のうちのなくなった2枚“ということに個人的気になったかな。
・・自分もいつかこのように夢をつなぎ合わせたような(コラージュ的)童話を描きたくなったな。⇒後年『三百六十五日の珍旅行』の際にも同じく触発された。
・・現在、長野県の安曇野の(ちひろ美術館)で『茂田井武展』が開催中だが、5月になって石神井での(ちひろ美術館)で開催の折には是非とも行ってみようかと楽しみにしている。
「・・ゆめの はじめとゆうものは 凡てのことのはじめなり・・」茂田井武(夢のメモより)