(絵本)『ぼくを探しに』

 シェル・シルヴァスタイン作・倉橋由美子訳『ぼくを探しに』(1977)講談社

 原題「The Missing Piece」

・・昨年(2016)から絵本の世界にも徐々に興味が募り読むようになってからのことで、棚(或る古書店の)にあった倉橋由美子(「パルタイ」や「スミヤキストの冒険」など)の名前にまず目がとまりこの本を手にとり、なかをペラペラめくってみる。

なんとも・・一筆描きのようなシンプルな主役キャラの絵本(イラストレーター安西水丸さんの画風よりもシンプルだ)。そのまま棚に戻し返すことなく立ち読みでいっきに最後まで読んでしまった。そして中身に哲学的なものを感じると改めて家でじっくり読んでみようと購入。

・・もぅ今や(絵本だから・・)(絵が単純だから・・)などの理由で馬鹿にすることはできない。正直これまで馬鹿にしてた。逆に(ふかいなぁ)と正直感じたね。

・・余談だが、この絵本を読むたびイメージなのか頭の中で何故か「やつらの足音のバラード」(はじめ人間ギャートルズのED歌)が流れたりもあったね。パックマン(ゲームのキャラ)にも似たなんとも可愛らしい生き物も読んでいるうちに人間像として読むようになったりなど。自分を含め万人にもこのキャラに思いあたることがあるだろう生き様に癒され勇気をもらい心よりエンタメとしても楽しんだ一冊であった。

・・この絵本、たしかに可愛らしい愉快な内容だけれども、幼い子供が読んでもピンとこないんじゃないかな。まさに大人向けの絵本だね。内容がふかい。ちょうど歌で云うと「およげ!たいやきくん」みたいなものかな?(あくまで個人的見解)

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