(映画パンフレット) 『せんせい(83)』

せんせい(改)1

 

 

せんせい(改)2

     坂口便原作「夾竹桃の花咲くたびに」を映画化、大澤豊監督作品『せんせい』(1983年)

  (出演)五十嵐めぐみ、中原早苗、山本圭、斉藤とも子、

  (音楽)佐藤勝

  ~1945年8月9日の長崎原爆による急性骨髄性白血病を発症して32歳で亡くなられた長崎市立山里小学校の山口竹子先生の実話~

・・小学生の頃だたか、地元の市民会館のホールで『ふるさと』(神山征一郎監督作品)と併映で鑑賞。どちらも涙なしでは観られない作品だが(『ふるさと』は後日、別の機会で綴ることにする・・)、この『せんせい』の方は”被爆”があり当時子供だった自分にとってもちょっと重たかったなぁ。泣けたというよりひとりの被爆者の死(またこの映画では皮ジャンでさっそうとバイクに乗る活発な竹子先生が見るも無残に被爆死するというショッキングさもあり)という絵空事でなく現実にあったままを捉えたことにズシリときた。

・・ということでそのこの映画のあまりのインパクト(影響)が大きかったせいで、その頃普通に出演してた五十嵐めぐみさんが、例えばよく観てた「土曜ワイド劇場」の中の江戸川乱歩シリーズ(天知茂さん主演)でレギュラーで出演する五十嵐さんの姿をみてなにかちょっと違和感というか、死んだと思っていた人がピンピンしてる(勿論仕事として役者としてなのだが)のを観てなにか複雑さを感じたりしたものだった。そのくらいこの映画での苦しい辛い被爆者の役ぶりを演じた五十嵐さんの姿(ラストでは兄妹の生徒の二人に”この姿を記憶に~”など強く訴えかけるせんせいの姿を観てて辛かった)は今でも脳裏に焼きついている。

・・やはり反戦ものだけに限られないのだが、「火垂るの墓」の兄妹や、「アンネの日記」のアンネ・フランク、この映画の竹子先生のように焦点が絞られると何万人何十万人の死者を紹介するよりそれだけズシリと訴えかけるものが大きいとヒシと感じる。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA