Posted on 3月 12, 2017
(映画パンフレット)『パリ・ルーブル美術館の秘密』
二コラ・フェリベール監督作品のドキュメンタリー『パリ・ルーブル美術館の秘密』(1990)
・・BGMも会話劇もなく(まったくではないが)、実際そこに自分も立って見ているかのような(まるで夢をみているかのような)世界的映画だったなぁと感想。全編静かで良い。
舞台裏模様(作品展の準備)が淡々と生々しく描かれてることで、この映画を観ながら「東京オリンピック(市川崑監督)」や、ルルーシュの「白い恋人たち」などダブったり。劇中、ウネウネと迷路のような上へ下へ左へ右への通路を職員の後ろから追って延々と歩くシーンなんか観てると「シャイニング(キューブリック)」でのオーバールックホテルを想起。
1200人といる職員たちの演技でない悲喜こもごも姿になんだかクスッと笑ってしまう。ただ、最後の最後で職員たち数人のカメラ目線カットは締めくくりとしての演出感プンプンで‟いらないなぁ~“と正直な感想。そのままさりげなく終わってほしかったなぁ。それまでの飾らないリアルなドキュメンタリー調の流れからとって付け加えたような感じに思えたり。
・・この映画、日本版(どこかの美術館で)も作れそうだが、あえて自分が思うに、足立美術館(島根県)なんか観たいな~など思ったり。
・・とにかく全編に華やかさ騒々しさの無いひっそり感が良かったと思うね。