(映画パンフレット)『2010年』

2010年ー1
2010年ー2

  原作はアーサー・C・クラークの原作「2010年宇宙の旅」を映画化、キューブリック監督作『2001 年宇宙の旅』の続編、ピーター・ハイアムズ製作、脚本、撮影、監督作品『2010年』(1985)

  原題「 2010: The Year We Make Contact」

 (出演)ロイ・シャイダー、ジョン・リスゴー、ヘレン・ミレン、ボブ・バラバン、

 (音楽)デヴィッド・シャイア

 (SFXスーパーバイザー)リチャード・エドランド

 (ビジュアル・フューチャリスト)シド・ミード 

・・『2001年宇宙の旅』の続編にあたり内容はどうだったとかキューブリック版と比べてどうのとか面白かったか・・等々思ったりするよりも、自分にとっての『2010年』はまずアンディ・サマーズの記憶が大きいなぁ。まだその当時『2001年』すらも観たことなかったなか、毎週聴いていた日曜朝放送されてたFMラジオの一時間番組の最新映画など紹介したりと映画音楽専門の番組でこの作品を知り流れたアンディ・サマーズの「 THEME FROM 2010 」のエレクトリカルな格好いいサウンドに魅させられ何度も聴いてた記憶がまずある。というか、この映画に関してはこのことしか憶えてないような・・。けっきょく本編のなかでは流れなかったがね。

だいたい新作として『2010年』が劇場で公開されてたのも知ってたけど、その前に『2001年』じたい観てない状況だったので(あと、やっぱり難しそうに感じてたかな、先入観で、)観るのはパス。それから10年?20年?以上経って『2001年』を観てから改めて(借りて)観た。

・・どうしてもキューブリックの映画と比べてしまうのはしょうがない。オープニングからの『ツァラトゥストラはかく語り』や『2001年』で出て来た人や背景が映されてもなぜかちがう(別の)映画のような感触。なにしろキューブリック作品での全編にわたる無重力感、息も詰まりそうに感じられるような無音などと比べて、今作では爆発、炎、煙、そしてバックにかかるBGMなど普通のSF映画のような感じに見られてノイズのようにも感じたり。

 ハイライト的シーンといえばやっぱりスターチャイルド含めて4種変化した忠告したボーマンさんとフロイド博士だろうね。 目のアップを感じさせた木星の黒い斑点が増幅していくモノリスだったっていうカットの気味悪さといったら。

 ラストにいたっては哲学的というよりスピリチュアル(けっきょくボーマン船長が宇宙を見守るガーディアン的存在にも思えたりなど)を感じたかな。そのボーマンさんの忠告によって主人公たちも逃げ切れることができたらく、3次元の地球上での戦争しそうになってた米ソの関係を修復させたかのような展開をふと思うと、後年の『メッセージ(ヴィルヌーブ監督)』にも通ずるようにも。 いまでも地球上のどこかでも戦争してる国や地域もあれば、皮肉にも(アメリカ人とロシア人同乗の)レオーノフ号のなかのように異国人たちによる共存してる処もある。そんなことも感じたかな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA