(映画パンフレット)『スキャナー・ダークリー』

  フィリップ・K・ディック原作「暗闇のスキャナー(A Scanner Darkly)」を映画化、スティーヴン・ソダーバーグ、ジョージ・クルーニー製作、リチャード・リンクレイター脚本、監督作品『スキャナー・ダークリー』(2006)

  原題「A Scanner Darkly」

 (出演)キアヌ・リーブス、ロバート・ダウニーJr.、ウッディ・ハレルソン、ウィノナ・ライダー、

  「オレを監視(スキャナー)しているオレがいる」

  ・・ここんとこの自分にとっての近年のSFブームが続いてるせいなのか、映画の存在じたい正直知らなかったなか古書店での安価で販売されてたこのパンフをみかけ初めて知る。原作がフィリップ・K・ディックかぁ~と(トータル・リコール系なのかな?と)そこで興味が湧きどんな話なのかも何にもわからないまま(主演のキアヌ、マトリックスとかJMとかまたこっち方面の作品だなぁなど)観てみようかと。

・・率直にアニメ加工化の出来上がった映像は(観ながら)なんだかコメディアニメの「ゴールデン・エッグス」みたいだなぁ~と。あと、観ながら、これってアニメ加工する意味あったの?なんて思ってたら最後の展開でサプライズがあったことから(攻殻機動隊の光学迷彩のような人物ネタバレ防止?とでも云っておこうか)まぁ実写そのままよりもアニメ化の方が無難だったんだろうかと合点したような。

ただ、その加工もあったせいか、なんにも誰が出演してるかもわからないまま観たんで、パンフみるまでキアヌ以外(主要三人とも)わからなかった。おまけにロバート・ダウニーJrに関しては正直ダスティン・ホフマンかと思ってたくらい。ウィノナーに関しては女性というだけで全然わからなかった。

・・こないだまで「1984年」を読んでいたせいか、リンクというわけじゃないにしても監視社会という点においては「1984」でいうとこのテレスクリーンといったとこかな。

・・主演のキアヌにおいてはやっぱり『マトリックス』と繋がるとこもあるかもしれない。物質Dだったかな?の赤いカプセルでてきたし、「俺はいったい何者なんだ?」も。

 痛快な近未来SFというよりかは(捜査の為とはいえ)悲しい切ない後味な映画だったけど、思い返して一番よかった(ウケた、アガッタ)カットは、着替える際での脱いだズボンの蹴り上げかな。自分も普通に日頃やることから同じだと声あげて笑ってしまった・・のは、自分だけだろうか?