(映画パンフレット)『蜘蛛女』

  ピーター・メダック監督作品『蜘蛛女』(1993)

  原題「Romeo Is Bleeding」

  (出演)ゲイリー・オールドマン、レナ・オリン、アナベラ・シオラ、ロイ・シャイダー、ジュリエット・ルイス、

  (音楽)マーク・アイシャム

・・まず中身云々より邦題がよくないなぁ。新東宝映画のタイトルにも使われそうな単語にも思っちゃったよね。本編がすごく良かったぶん三流映画のような邦題にちょっとガッカリだね。

・・まぁ、とにかくロミオとも云われる主人公のダメぶり(ゲイリー・オールドマン)もかすれたほどの(もぅこの映画のためのうってつけだった)女優レナ・オリンさん。初めてこの映画で自分は知ったが、まぁ~ヤラシく怖ろしかったこと。真っ赤に塗られた口紅も印象的で、普通に観てて美しい女優さんだよね。『ミザリー』のキャシー・ベイツ、『危険な情事』のグレン・クローズを超える体育会系ありの悪女。そのくらい観ながらゾックゾクワクワクドキドキしたんだが・・ラスト(終演)が意外とあっけなく、よくありがちな決着にもぅちょっと引っ張ってって欲しかったなぁ~と。・・ただ、監督にしろ俳優にしろヒット作は少なくともこの映画のために演出してくれた出演してくれたという、なかには生涯作品のなかで光る作品にも恵まれたりすることもあるが、まさにこの映画において(あくまでも個人的捉えとして)女優レナ・オリンにとっての強烈なインパクト残してくれた作品だと脳裏に刻まれている。年齢も脂にのってた時期でもあったんじゃなかったかな。後年におけるジェシカ・チャスティン系列を思わせる雰囲気が漂う。

・・今や映画音楽をよく手掛けられてるマーク・アイシャムさん。この映画では(も)とくに耳に残ってたスコア(メロディー)がなかったんでサントラの購入はなし。これまで沢山の作品に関わったらしいが個人的には(代表作?)初期の『ヒッチャー』のみかな。

・・パンフのレイアウトデザインについては内容と相まってノアール的な黒を基調としたシンプルな感じはいいんだが(大きな邦題の蜘蛛女はちょっと不満だが)、それよりも半券のツーショットの赤文字のタイトルの方がもっといいと思うね。吹きかける煙草の煙がいいよね。