(映画パンフレット)『ヴィーナス』

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 ロジャー・ミシェル監督作品『ヴィーナス』(2006年)。

・・まさに(役者モーリスによる)年寄りの、いや、男の夢物語といったとこかな。観ながらこれはロンドン版「ロリータ」であり、「プリティ・ウーマン」でもあり、「痴人の愛」でもあるなと思ったり(ラストにいたるジェシーの更生ぶりを思うとヘップバーンの「マイ・フェア・レディ」の要素も?)。

・・しかしまぁ、なんと云ってもジェシー(ジョディ・ウィッテカー)の肢体の美しいこと。体当たりの演技を含め拍手。

その美しいジェシーを援助交際のように劇愛するモーリス(名優ピーター・オトゥール)の羨ましいこと。でも同時に老いと死への切実な恐怖も真面目に描かれてる。

・・自分にとってのヴィーナス(ニンフェット)はいつ現れるのだろうか?

先日でも、良寛と貞心尼による恋歌の本を読んでこれまた良いなぁと思ったものだったが、どうも、歳の離れた男女の交際ものが続いてるようだ。

・・パンフの表紙にもあるようにベラスケスの「鏡を見るヴィーナス」のパロディ版といったとこか、ジェシーの酒飲み版の可愛らしさにはクスッと笑わされる。

(小説・エッセイ)『良寛と貞心尼の恋歌』

良寛と貞心尼恋歌1良寛と貞心尼恋歌2

 

 作家の新井満による自由訳『良寛と貞心尼の恋歌』(2011年)考古堂。

・・最小限の二人の(ラブレター的)歌と新井氏によるとてもわかりやすい口語訳にめくるページが止まらない。読んでるこちらもドキドキする。

・・いいねぇ、器量のいい女性からのアプローチを受け、二人相対して歌を掛け合う。これまでにも二人の関係に関する本を読んできたが、やはり読めば読むほど謎が深まるいっぽう。

はたしてふたりには男女の関係があったのか?

二人には性欲というものがあったのか?

それぞれどういう想いを持っていたのか?

こんな愚問を自分は思う反面僧侶の身としてそれ以前に人間として、歳の差を超えた(愛)を超えた互いの尊重があったのだろうなと思わざるをえない。

・・自分も将来、歳をとってこういう生活が送れたらと憧れるものだ。