(映画パンフレット)『パリ・ルーブル美術館の秘密』

ルーブル美術館の秘密1ルーブル美術館の秘密2

 

 二コラ・フェリベール監督作品のドキュメンタリー『パリ・ルーブル美術館の秘密』(1990)

・・BGMも会話劇もなく(まったくではないが)、実際そこに自分も立って見ているかのような(まるで夢をみているかのような)世界的映画だったなぁと感想。全編静かで良い。

舞台裏模様(作品展の準備)が淡々と生々しく描かれてることで、この映画を観ながら「東京オリンピック(市川崑監督)」や、ルルーシュの「白い恋人たち」などダブったり。劇中、ウネウネと迷路のような上へ下へ左へ右への通路を職員の後ろから追って延々と歩くシーンなんか観てると「シャイニング(キューブリック)」でのオーバールックホテルを想起。

1200人といる職員たちの演技でない悲喜こもごも姿になんだかクスッと笑ってしまう。ただ、最後の最後で職員たち数人のカメラ目線カットは締めくくりとしての演出感プンプンでいらないなぁ~と正直な感想。そのままさりげなく終わってほしかったなぁ。それまでの飾らないリアルなドキュメンタリー調の流れからとって付け加えたような感じに思えたり。

・・この映画、日本版(どこかの美術館で)も作れそうだが、あえて自分が思うに、足立美術館(島根県)なんか観たいな~など思ったり。

・・とにかく全編に華やかさ騒々しさの無いひっそり感が良かったと思うね。

 

(小説・エッセイ)『海に降る雪』

海に降る雪(本)1海に降る雪(本)2

 

 畑山博著『海に降る雪』(1976年)講談社文庫

・・まさに自分のツボにはまる反トレンディな、世界の片隅を舞台とした人間ドラマに心打たれる。

巻末でのテレビディレクター久保氏の解説を読んでより解かりやすく、より作者畑山博の像がフォローされてて、より感動した(暗いんだけど純粋で登場人物たちが皆愛しいんだよな)。

・・とはいえ、男側からみる永遠の謎・・女。わからない。最初は清々しく毎日の楽しい健全な付き合いも時間と共に面倒くさくなってしまう。そして衝突、別れへと。世の中、独りで過ごす寂しさもあろうが、付き合いによる煩わしさ、問題、衝突の起こるのもこれまた厄介なことだ。

・・人間とは難しい生き物だ。

・・あれから塩子と裕一の再会はあるのだろうか?塩子にとっての憎しみのかけらとは具体的になんだったんだろうか?と、独り考える・・。